ID 14758
登録日
2010年 1月26日
タイトル
CO2排出量取引へ手続き 宮古・川井林業
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新聞名
岩手日報
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元URL.
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20100125_6
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元urltop:
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写真:
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宮古市川井の製材・木材加工業川井林業(沢田令(つかさ)社長)は、国の二酸化炭素(CO2)国内排出量取引の試行制度「国内クレジット制度」への参加手続きを進めている。雫石町長山の同社雫石工場は、
木材製品の乾燥にボイラーを使用。燃料は製造時に出る木質資源を利用する資源循環型の施設で、化石燃料のボイラーに比べCO2を年間約3千トン削減できる。参加が認証されると、削減量は県内最大となる。
川井林業雫石工場は2008年5月に稼働した。主に宮古市川井の第三セクター、ウッティかわいが生産する集成材の基になる木の板(ラミナ)を製造する。工場新設時に導入したボイラーは製造時に出る木の皮(バー
ク)を燃料とし、主にラミナの乾燥に利用する。
雫石工場では月に1万~1万2千立方メートルのスギやカラマツからラミナを製造し、その5~8%に当たる500~960立方メートルがバークとなる。通常バークは水分を多く含み、燃えにくいため廃棄されるが、工場稼
働時から資源循環型の工場にすることを目的に、木質資源を燃料とする大型ボイラーを導入した。
バークのほか、おがくずは小岩井農場をはじめ畜産農家などに販売しており、県内でも先進的な取り組みを実践する。
川井林業は現在、年間約3千トンの削減量の買い手との交渉を行っている。交渉が成立すると排出削減事業計画を策定し、国内クレジット認証委員会に申請する。沢田社長(62)は「本県は資源の宝庫。化石燃料から変
更する企業が増え、国の二酸化炭素削減目標の達成につながればと思う」と意欲をみせる。クレジットの「相場」は1トン当たり千円前後といわれ、同社はCO2の排出権取引で得た金は植林や間伐など森林整備に還元す
る方針だ。
県林業振興課によると、計画が認証されると県内では最大の削減量で、全国的にも大きい量だという。同課の木村経三林業担当課長は「川井林業には県内企業の先導的な役割を担ってほしい」と期待する。
国内クレジット制度とは 中小企業などが大企業から資金や技術の提供を受けるなどしてCO2排出削減に取り組み、その削減量を売却できる制度。大企業などが購入したCO2排出権は自社の削減量としてカウントさ
れる。08年4月以降に導入したボイラーや太陽光発電設備などが対象。09年5月の申請分から購入した排出権は転売できる。09年12月末現在、県内では5団体6件が排出削減事業計画を申請している。
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