ID 13143
登録日 2009年 9月 8日
タイトル
ルイ・ヴィトンの森:森林育成で環境保護 高級ブランドが小諸で国内初の試み /長野
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/nagano/news/20090908ddlk20040002000c.html
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元urltop:
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写真:
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運動の中心、坂本龍一さん出席--調印式
バッグなどで人気を集めるフランスの高級ブランド「ルイ・ヴィトン」が、小諸市の浅間山ろくに「ルイ・ヴィトンの森」をつくり、森林を育てる環境保護運動を展開することになった。同社としては日本国内で初めての取り
組みといい、7日にプロジェクトの中心になっている音楽家、坂本龍一さんらが出席し、同市立小諸高原美術館で調印式が行われた。【藤澤正和】
創業155年のルイ・ヴィトンは、トランクの素材にポプラ材を使うなど業種と自然のかかわりが深いため、環境問題への取り組みを積極的に進めている。同社は、二酸化炭素を吸収する森林を再生して環境破壊の危機
から地球を救おうと、坂本さんらが設立した団体「more trees(モア・トゥリーズ)」の運動に賛同。森の候補地になった県内3カ所から小諸市を選んだ。
ヴィトンの森は、同市甲の浅間山荘近くの民有林104ヘクタール。全体を、訪れて楽しい「美しい森」▽間伐や下草刈りを施して未来につなげる「サスティナブル(持続可能)な森」▽人間の営みを超越した「壮厳な森」-
-という三つのゾーンに分ける。癒やし効果や、自然の雄大さを感じさせる森の力を発揮できるよう、地元の森林組合に託して整備する。同社は今後3年間で約1000万円を投資するという。
この日の調印式にはモア・トゥリーズ代表の坂本さん、ルイ・ヴィトン5代目当主のパトリック・ルイ・ヴィトン氏のほか、小諸市の芹沢勤市長らが参加。坂本さんは「5月に県の仲介で、王滝村と佐久市、小諸市の3カ所を紹
介された。その中からアクセスの良さと美しい風景、十分な広さがある小諸に決めた。手をかけて森を健康にしたい」と語った。パトリック氏は「木を使った物づくりは、森林を守り育てるのと同じ精神だ」と抱負を述べた。
芹沢市長も「世界的な大企業と坂本さんが前面に立つプロジェクトが、小諸で行われることは大変な名誉」と期待を込めた。
モア・トゥリーズがつくる森は高知県(2カ所)、北海道に次いで国内4カ所目。フィリピンでも熱帯林再生の植林事業がスタートしているという。
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