ID 1135
登録日 2006年 6月 3日
タイトル
「一里松」守れ 鳥取砂丘旧砲台の有島歌碑移転へ
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新聞名
日本海新聞
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元URL.
http://www.nnn.co.jp/news/060606/20060606008.html
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元urltop:
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写真:
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鳥取砂丘の旧砲台(鳥取市浜坂)にある一本のクロマツ「一里松」を守ろうと、鳥取市は五日までに、作家・有島武郎の歌碑を移転する方針を決めた。歌碑が砂の流れを止め、隣接するマツを枯らせてしまう可
能性があるためで、地元住民の要望を受け入れた。十月には歌碑を観光客にも見えやすい道路沿いに移転したい考え。
マツは高さ約八メートル、幹回り約三メートル。枝幅は東西に約十五メートル伸びており、地下約〇・五メートルで分岐しているため二本のように見える。樹齢は百五十年以上で、市の銘木・古木にも選ばれている。
「歌碑があるため砂がマツの根元に堆積(たいせき)し、呼吸ができなくなって枯れてしまう」。浜坂地区の住民で樹木医の吉岡武雄さんは訴える。以前は二十メートルほど離れた場所に別に一本のクロマツが生えてい
たが、枯れたために伐採され、一里松も葉の色が黄色味を帯びるなど衰退の兆候が現れているという。
クロマツの保全活動に取り組む地元住民の有志は、ことし三月と五月の二回、歌碑の移転を市に要望。市は今月二日、現地を視察し、高さ約三・五メートル、幅一メートルの歌碑が風を防いでいるため、マツの根元に約
一メートル以上の砂が堆積している現状を確認した。
歌碑は一九五九年に建てられ、有島武郎が心中する約一カ月前に鳥取砂丘を訪れて詠んだ短歌「浜坂の遠き砂丘の中にしてさびしき我を見いでけるかも」が記されている。市は歌碑を観光客にも見えやすいよう、マ
ツの北側から南側の道路沿いに移す方向で検討している
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