ID 1033
登録日 2006年 5月20日
タイトル
天皇陛下のお言葉全文
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新聞名
中日新聞
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元URL.
http://www.chunichi.co.jp/00/gif/20060522/lcl_____gif_____004.shtml
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元urltop:
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写真:
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第五十七回全国植樹祭での天皇陛下のお言葉全文は次の通り。
第五十七回全国植樹祭に臨み、ここ下呂市「南飛騨健康増進センター」において、全国から集まった参加者とともに植樹を行うことを誠に喜ばしく思います。
岐阜県においては、今からほぼ五十年前の昭和三十二年、全国植樹祭の前身である「植樹行事ならびに国土緑化大会」の第八回大会が、当時の揖斐郡谷汲村で開催されました。人々が戦中、戦後の乱伐によって荒廃
した国土の復興に力を尽くしていた時代であり、この大会のテーマも、「公有林復興、学校林、青年団林造成」でありました。
私どもは、昭和五十一年の夏、岐阜県で開催された献血運動推進全国大会への出席の折、谷汲村を訪れ、記念林で枝打ちと下刈りの作業を見ました。この時、枝打ちを終えた人が地上に頭を下にして下りてくる逆さ降
りの技を見せてくれたことが今も心に残っています。戦後に植林された木々の保育が強く望まれていた時期であり、翌年から行われることになった全国育樹祭に私どもも毎年出席してまいりました。
わが国の人々は、長年にわたって森林を守り育てることに努め、森林の恩恵を受けてきました。今日、国土面積のおよそ三分の二を占める森林は、災害の防止をはじめ、さまざまな面で、人々の生活にかけがえのない
役割を果たしています。この豊かな森林を活力のある状態で維持していくためには、若い人々がこの問題に関心を持ち、努力を続けていくことが極めて重要であります。県土の82%が森林で覆われている岐阜県におい
ては、将来を担う子どもたちに、森や緑の大切さを学校教育の中で体験させる試みが進められていると聞いております。このような試みを通して、高齢化の進む地域において、若い力が森林づくりの活動に加わっていくこ
とは、非常に心強いことであります。
このたびの全国植樹祭を契機として、さらに多くの人々が、森を造り、維持していくために協力し合っていくことを願い、式典に寄せる言葉といたします。
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