ID 11386
登録日 2009年 3月30日
タイトル
滋賀・市三宅東遺跡 最古級の割竹形木棺、ふたの杉材出土
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://osaka.yomiuri.co.jp/inishie/news/is90331a.htm?from=ichioshi
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元urltop:
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写真:
写真が掲載されていました
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滋賀県野洲市の市三宅(いちみやけ)東遺跡で、弥生時代後期(2世紀)の水路跡から、丸太を断ち割り、内側をくりぬいた「割竹形(わりだけがた)木棺」の蓋(ふた)とみられる杉材がほぼ原形で出土し、市教委が
30日、発表した。同種の木棺では最古級で残存状況がよく、市教委は「王に近い首長級が用いる大きさ」としている。
10基以上の方形周溝墓(4~10メートル四方)の西約20メートルの水路跡で発見。長さ3・53メートル、幅45~65センチ、高さ29センチ、樹皮から約4センチを残してくりぬいていた。
同木棺は2~6世紀に使われ、近畿中央から広まったとされる。主に古墳時代前期の遺跡から出土するが、ほとんどが腐っており、原型をとどめるものとしては、大阪府八尾市の久宝寺遺跡(古墳時代初頭、3世紀末)の
出土品(長さ約3・2メートル)が最古級だった。
今後、保存処理をした後、公開するという。
和田晴吾・立命館大教授(考古学)の話「近畿の他地域では棺(ひつぎ)はコウヤマキ製が多いが、滋賀では、古墳時代の杉製埴輪(はにわ)の出土例もあり、死者祭祀(さいし)にまつわる物を杉で作る文化があったのかも
しれない」
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