ID　10533

登録日　2009年 2月17日

タイトル

梱包材用カラマツ加工場：…林業を直撃　相次ぐ休止、解雇も

新聞名

毎日新聞

元URL.

http://mainichi.jp/hokkaido/seikei/news/20090215ddr041020004000c.html

元urltop:

写真:

　

自動車や家電業界を襲った世界不況の余波がカラマツ製材を生産する道内の林業者を苦しめている。受注減で休止状態に追い込まれた加工場もあり、職員を解雇する森林組合も出始めた。
　道内針葉樹林の約４分の１はカラマツで、０７年度に伐採された針葉樹約３７０万立方メートルのうち約２０６万立方メートルと半分以上を占める道内林業の主力。ゆがみやすく建築資材には向かないが、強度があるため 主に産業用資材として角材や板に加工される。０７年度製材生産量は約５５万立方メートル。約８割が自動車や家電を輸出、搬送する際の梱包（こんぽう）材や荷台として使われている。
　十勝管内足寄町森林組合（西村啓一組合長）は年間の原木処理量約１万５０００立方メートルのすべてがカラマツ。２月に入って受注がほぼゼロとなり、生産調整のため工場を休止した。従業員１６人のうち正職員３人が 早期希望退職に応じ、臨時職員３人を解雇。１３日、２週間ぶりに操業再開したが、男性職員（５４）は「３、４日分の受注しかない。この先は一体どうなるのか」と不安を隠せない。
　同管内芽室町の十勝広域森林組合（猿渡房信組合長）と同管内大樹町森林組合（奈良重雄組合長）も工場を休止。北海道森林組合連合会（札幌市）の渋谷良二参事は「カラマツを主力とする組合はどこも厳しく、多くが 休止を検討している」と話す。道林業木材課は「市町村などと連携し山林の整備など仕事をあっせんする対策も考えたい」としている