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ID 9806
登録日 2008年 12月10日
タイトル
タイトル
広葉樹林づくり 自生の力促せ!! お金と手間かけず山守る 日田市
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新聞名
新聞名 西日本新聞
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元URL.
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/64674
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元urltop:
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写真:
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森が持つ「自生する力」を生かして広葉樹林をつくる実験「自然の森林(もり)づくり」が日田市萩尾の市有林で始まった。日田市民環境会議「水と森部会」を中心に、官民12団体が協力して進める。植樹や下草 刈りなどが必要な従来の森づくりと異なり、お金と手間をかけずに広葉樹の森を育てようという新しい試みだ。
■9つの条件で生育状況を観察  実験地は、今年ヒノキを伐採した山林61アール。風や鳥が運んできた種子が発芽しやすいように地面をクワでかく「地かき」をする▽九州に自生するカシ、シイなどの常緑広葉樹を植える▽種子がこぼれて芽吹いたヒ ノキの幼木を育てる‐など条件を変えた10メートル四方の区域を実験地内に9つ作り、発芽した植物の種類や本数、成長具合などを定期的に観察していく。
 7日にあった実験地づくりには、日田林工高の生徒や福岡市の非営利活動法人(NPO法人)はかた夢松原の会メンバーなど38人が参加した。シカやウサギが新芽を食べないように実験地全体をネットで囲み、広葉樹の 生育を妨げるツルやイバラなどを除去。ロープで9つの区域を分け、看板を立てた。植樹は来年2月に予定している。
 江戸時代から造成が始まった筑後川上流域の人工林率は、全国平均の2倍に当たる82%。ところが、近年は林業の低迷で伐採後に放置され、荒れた山が急増した。
 一方で、筑後川の水源となり、災害を防ぐ山を守ろうと各地で広葉樹の森づくりが進んでいる。しかし、植樹した木が本来その地に自生する種ではないために成長が遅く、管理は人的、経済的な負担が大きくなるケース も多い。今回の実験は、無理な植樹をせず、広葉樹の自生を人が誘導し、できるだけ早く森を完成させようという狙い。
 水と森部会の財津忠幸部会長(65)は「温暖で雨の多い日本では本来、無理をしなくても自然の力で森ができる。人がその力を引き出していくこの実験の結果は、これからの森づくりのモデルとなるだろう」と話している 。
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