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ID 9545
登録日 2008年 11月22日
タイトル
タイトル
ふるさとを見つめ直す契機
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新聞名
新聞名 宮崎日日新聞
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元URL.
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/?itemid=12849&blogid=5&catid=15
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元urltop:
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写真:
  hhh
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地域に残る歴史的な建造物や自然を保存し、後世へ引き継いでいく動きは県内あちこちで見られるようになった。
 これらは観光資源にもなり、ひいては地域おこしにもつながる力を秘めている。県もこの観点から独自に「宮崎遺産」の候補を募っている。
 対象は県内にある自然をはじめ、史跡、文化、料理、技術など、有形、無形を問わない「地域の宝」だ。宮崎遺産として認定されれば、県が積極的に全国へ売り込んでいくという。
 世界遺産をはじめ産業遺産、機械遺産と、「遺産」は今や、豊かな次代へ導くキーワードの一つである。
■評価高めた照葉樹林■  国内最大規模を誇る綾町の照葉樹林が、環境省と林野庁による世界自然遺産候補地検討会で、「世界的に貴重」との高い評価を得たことは記憶に新しい。2003年のことだ。
 「世界遺産の本来の趣旨から認めることが日本の責務」「世界遺産に登録し、保護、復元に努力する姿勢を見せるのも見識」「候補地にできないのなら生物圏保存地域にすべき」  霞が関での数回にわたる検討会では、委員から綾の照葉樹林を評価するさまざまな意見が出されている。
 この時、候補地としての選定は見送られた。
 しかし、「綾照葉樹林」が多くの人の注目を集め、存在を県内外に発信できたことは事実である。県民の間にも、宮崎の「宝物」としての意識が芽生えたのではないだろうか。
 綾町では照葉樹林を保護、PRする動きが民と官の間で活発に繰り広げられ、森の素晴らしさを伝えている。
■新たなアピール材料■  クスの並木道を見渡すように構える県庁は、東国原知事の誕生によって人気スポットとなり、連日たくさんの観光客が訪れている。ライトアップされることもあり、「現代宮崎」を象徴している。
 「このように今まで観光資源と思われていなかったものに価値が見いだされた例がある」  宮崎遺産の趣旨について、担当の県みやざきアピール課はこう説明している。活用の仕方いかんで、宮崎の新たなアピール材料となり、観光交流にも結びつけたい狙いがある。
 一方、遺産を探していく過程も大切にしたい。
 例えば、対象が史跡や建造物ならば歴史に出合い、郷土料理だったら地取れの野菜や魚を味わうことができる。自然を後世に残したいのなら、恵まれた環境に喜びを感じるに違いない。
 綾町の照葉樹林がそうであったように、きっと県民が地域を、ふるさとを見つめ直すきっかけになるはずだ。
 さあ、私たちの遺産を探してみよう。
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