ID 9017
登録日 2008年 10月 6日
タイトル
盆栽と世相
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新聞名
沖縄タイムス
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元URL.
http://www.okinawatimes.co.jp/news/2008-10-06-E_1-001-2_003.html?PSID =96564cebc4b34a7269fdde7fc56fee20
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元urltop:
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写真:
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北部盆栽展で、出品作の審査に立ち会った。日本盆栽協会県北部支部の会員が丹精込めて育てた作品だけあって、素人目にはどれも素晴らしく甲乙付けがたい。
毎日二回は水やりをせねばならず、培養管理には手間がかかる。が、それを少しでも怠ると作品の出来不出来が分かるというから、審査員の眼力には恐れ入るしかない。
「緑の芸術」と言われ、数十年もかける盆栽は、自然の樹木を縮小しながらも大木感を感じさせなければいけない。「粘り、立ち上がり、絞り」が大切なのである。
見事なオオハマボウで、今年も金賞に輝いた豊里健さんの作品は小枝の張り出しや葉のそろいぶりが見事な一品。五十一歳の豊里さんは小学六年生の時に盆栽の魅力にはまり、全国レベルの大会でも常に入選を果た
している。
盆栽は近年、海外で注目を集め、本土では粋な趣味として見直す若者もいるという。
北部ではかつて本部や今帰仁で単独の大会が行われたほど盛んだったというが、愛好者は高齢化し減少傾向にある。木や鉢の購入には多少のお金もかかる。
玉城隆男北部支部長は「盆栽は心と時間の余裕がないとできない。経済が厳しく、正社員が減らされるなど社会全体が植物を愛でる余裕がなくなっている」と話す。
不景気な世相が盆栽にまで影響を与えているとは。(
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