ID 752
登録日 2006年 4月11日
タイトル
花よ咲いて 昨年植樹の2代目 景勝桜 伐採の危機
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新聞名
中日新聞
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元URL.
http://www.chunichi.co.jp/00/tym/20060411/lcl_____tym_____001.shtml
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元urltop:
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写真:
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黒部市三日市に昨年二月、まちづくりのシンボルとして植えられた二代目「景勝桜(かげかつざくら)」が、伐採の危機にひんしている。昨年四月下旬にはわずかな花を咲かせたが、今年は花芽すら出てない状
態。四月末までに芽吹かなければ、新しい桜に二代目の座を奪われることになりそうだ。 (広中康晴)
景勝桜は、戦国武将上杉謙信の養子・景勝が魚津城に向かう途中、軍馬をつないだとされる。樹齢八百年と推定された初代は、市天然記念物だったが、一九七四(昭和四十九)年に枯れてしまった。住民から由緒ある桜
を懐かしむ声が上がり、特定非営利活動法人(NPO法人)「黒部まちづくり協議会」が二代目として復活させた。
二代目は、樹齢六十年のエドヒガンザクラで、高さ十一メートル、幹周り一メートル。同協議会のサクラワークショップが千葉県内にあった木を、黒部市内の歩道に移植した。
移植の際は根腐れを防ぐため、周囲を良質土に入れ替えたが、昨年春の花は枝に付いたまま枯れてしまった。その後も活力剤の散布や、枯れ枝の伐採などで養生を図ったが、樹勢は回復していない。昨年夏からは木
を風などから守るため、青いネットで覆っている。
同協議会の関係者は「移植前の根の処理に問題があったのか、原因は分からない。やるべき養生作業はすべてやったが…」と浮かない表情。このまま新芽が出ない場合は伐採し、代わりの木を秋に移植する方針だ。
一帯は、昭和の大合併(一九五四年)で旧黒部市になるまで「桜井町」だった。謡曲「鉢の木」に登場する「桜枝の庄」の舞台ともいわれる。景勝桜の復活には、住民の「桜の歴史をまちづくりに反映させよう」との願いが込
められている。
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