ID 742
登録日 2006年 4月10日
タイトル
『黒部百年桜』守る決意 三日市小旧校舎跡地 住民ら『愛する会』設立
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新聞名
中日新聞
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元URL.
http://www.chunichi.co.jp/00/tym/20060409/lcl_____tym_____001.shtml
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元urltop:
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写真:
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黒部市三日市の三日市小学校旧校舎跡地で、今年も花を咲かせ始めた樹齢百年余のソメイヨシノを守ろうと、地元住民らが八日、「黒部百年桜を愛する会」を設立した。設立を記念する茶会が同日、近くの三
日市公民館で開かれた。 (広中康晴)
植樹主の遺族も感激
防囲柵、液肥を計画
この桜は、一九〇六(明治三十九)年秋に三日市尋常高等小学校へ新任教師として着任した故森丘正民さんが、初任給で購入した苗木七、八本の一つ。校舎は当時、現在の市役所黒部庁舎にあり、苗木も翌〇七年、敷
地内に植えられた。
二三(大正十二)年の校舎移転に伴い、桜も現在の場所に移植。ほとんどが五七(昭和三十二)年の校舎火災で枯れてしまったが、一本だけが今も生き残っている。
高さは約一〇メートル、幹回りは最大で二・六メートルもあり、植樹年代が確かなソメイヨシノでは、県内で最も長寿とされる古木。樹齢百年を超えて花を咲かせるソメイヨシノは、国内でも珍しいという。
会の設立を呼びかけたのは、三日市自治振興会長の鍋谷秀彦さん(73)ら。三月末に発足した新「黒部市」の花が桜に決まったこともあり、本格的な保護活動を始めることにした。
愛する会はこの古木を「黒部百年桜」と命名。今後、根もとが踏み荒らされるのを防ぐ柵を設置したり、液肥を与えたりして百年桜を守る。
茶会には、旧校舎で学んだ地元住民ら約百人が出席。市文化財保護審議会委員の八木均さん(63)が、百年桜の由来などを紹介。会長に就いた鍋谷さんは「百年桜は三日市の誇り。末永く守り育てたい」と述べた。
中世から「桜井の荘」と呼ばれていた三日市に、青年教師が記念植樹して一世紀を経た百年桜。森丘さんのめいで、近所に住む寺尾ソノさん(81)は「亡くなった叔父も、どんなに喜んでいることか」と感激していた。++
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