ID 7859
登録日 2008年 6月 1日
タイトル
ナラ枯れ最大4万8000本
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamagata/news/20080531-OYT8T00749.htm
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元urltop:
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写真:
イラストが説明として掲載されていました
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県森林研究研修センター(寒河江市)は、「カシノナガキクイムシ」が運ぶ細菌に感染し、ミズナラなどの広葉樹が枯死する「ナラ枯れ」の県内被害が、2008年は最大で前年比5割増の約4万8000本に達す
ると予測した。過去の気象条件からナラ枯れの被害の傾向を分析したもので、こうした被害予測は全国初とみられるという。
県内のナラ枯れ被害は、1959年に旧温海町(鶴岡市)で初めて確認され、91年の旧朝日村(同)での発生以降は拡大傾向にある。全国的にみても、被害は97年の12府県から07年までに22府県に拡大した。同セン
ターは防除対策として、07年までの被害本数の推移、翌年のカシノナガキクイムシの発生に影響する冬季(12~3月)の気温や積雪量などを分析した。
その結果、「少雪暖冬」であれば、被害本数は前年比で1・5倍以上となり、「多雪寒冷」か「平年並み」であれば、1・5倍未満との算定式を導き出した。07年の被害本数は、民・国有林を合わせて約3万1750本で、冬季
の気象が「平年並み」だったことから、08年の被害数は最大約4万8000本と予測した。
また、既存の被害地から、翌年に新たな被害が発生する森林までの距離を分析すると、平均9・5キロ、最大26・6キロになり、村山、南陽、米沢各市、高畠町などが新たな被害地になる可能性があるという。同センタ
ーは「被害の拡大は予想外に早く、十分注意する必要がある」と話す。
県は東北森林管理局などと協力し、人工フェロモン(誘引剤)を使い、原因となるカシノナガキクイムシを集める防除策の実証を、県内の被害地27か所で行う。県森林課は「被害予測も活用し、効果的な対策に生かした
い」としている。
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