ID 7526
登録日 2008年 5月 8日
タイトル
100年 子ども見守る 校庭にトチノキの大木 さいたま尾間木小
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新聞名
埼玉新聞
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元URL.
http://www.saitama-np.co.jp/news05/08/01l.html
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元urltop:
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写真:
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さいたま市緑区の市立尾間木小学校(杉渕光芳校長、児童七百八十一人)のグラウンド中央で同校のシンボル、樹齢百年ほどのトチノキが、今年も白い花を付けている。広い木陰は子どもたちの絶好の遊び
場となり、秋には実がたわわになり、トチもちにされて振る舞われる。樹高二十メートルの大木が、子どもたちの成長を見守り続けている
休み時間になると、子どもたちがグラウンドに飛び出してくる。トチノキの下は、花の甘い香りが漂う広い木陰。根っこに腰を下ろしたり、木の周りで追い掛けっこをしたり。低学年から高学年までたくさんの子どもが集ま
る。
同校五年生の吉川寛喬君(10)は「涼しいから友だちとよくここに来る。スケッチをしたり、授業で木の高さを測ったりしているので親しみがある」と、お気に入りの場所だ。
トチノキの花は、高さ二十センチほどの茎を中心に、白い小さな花べんを三角すい型に付ける。木全体に花が咲く様子は、雪が積もったよう。今年はここ数年で最も多くの花が付いたという。
トチノキが植えられたのは一九〇九(明治四十二)年。二つの尋常小学校が統合し、尾間木尋常小学校が開校したのを記念して植えられた。当時は敷地の南端だったが、敷地拡張により、約一ヘクタールの広いグラウ
ンドの中央に残った。
校内学習の題材になるなど、トチノキは子どもたちに親しい存在。実は子どもたちが拾い集めて、毎年秋のPTAの催しでトチもちとして振る舞われる。
同校には第二校歌といえる「とちの木」の歌がある。「とちの木それは大きな木 太く力強く伸び続ける」と続く歌詞を全児童が覚えており、合唱できるという。
杉渕校長は「数年ぶりにたくさんの花が咲いたので秋の実も楽しみ。本校のまさにシンボルで、子どもたちを温かく守ってくれている」と、トチノキに感謝している。
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