ID 7035
登録日 2008年 4月 4日
タイトル
写真/ 桜の名所守ろう 樹木医ら500本治療
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新聞名
神戸新聞
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元URL.
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0000911030.shtml
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元urltop:
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写真:
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西宮市が、市の花でもある桜の名所を守ろうと、病虫害などで衰えが目立つ木を樹木医に治療してもらう取り組みを進めている。市内には「日本さくら名所百選」(財団法人・日本さくらの会)に選ばれている夙
川河川敷などに約二万本もの桜があるが、放置すれば枯死しかねない木が増えているからだ。これまでに治療したのは約五百本。今年も美しい花を咲かせている。(木村信行)
阪急苦楽園口駅近くの夙川河川敷。ほぼ満開の桜並木に緑色のネットを巻いた木が交じる。根が水分を吸い込む力が弱いため、直接養分を吸えるように塩化ビニール製のパイプ(直径七・五、九センチの二種類)で幹
と地面をつないでいる。
この河川敷にはソメイヨシノを中心に約千七百本の桜がある。大半は「市のシンボルに」と終戦後の一九四九年に植えられ、寿命とされる六十年に近い木が多い。
西宮にはほかにも武庫川河川敷(約千三百本)、北山・甲山周辺(約八千本)など桜の名所が多いが、寿命に加え、害虫や菌に侵されたり、根の周囲を歩行者に踏み固められたりして枯れる木が増加。名所の維持が危ぶ
まれる事態になっていた。
このため市が六年前、「桜の名所再生事業」に着手。職員が木を一本ずつ点検し、“重病”の場合は樹木医が診察。やせた土地に養分を入れるなどの土壌改良にも取り組み、市内全域で治療を続けている。
一方で新たな名所づくりも進めており、本年度は西宮浜などに三百本の桜の植樹を計画している。同市花と緑グループの中西昇さん(59)は「重点的に治療した場所は明らかに花の勢いが増してきた。まちのシンボル
を大切に守っていきたい」と話す。
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