ID 67
登録日 2006年 1月19日
タイトル
川の真ん中に「ど根性の木」 安芸市の江川川
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新聞名
高知新聞
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元URL.
http://www.kochinews.co.jp/0601/060119headline05.htm
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元urltop:
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写真:
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安芸市の山間部、江川地区を流れる江川川。中州のようになっている岩場に、高さ10メートルほどの木が立っている。人呼んで「ど根性の木」。川が増水して幹や根が水に洗われても、流木がぶつかっても何
のその。岩にがっしりと根を張り青々と息づいている。
中州には大きな岩が転がり、通称“ガレ場”と呼ばれている。「ど根性の木」の名付け親は、同市のタクシー運転手、島津喜男治さん(59)。数年前、ガレ場の中に1本だけ、ぽつんと立っているのを見つけた。少し雨が降
っただけで水没する場所で、幹の下の方には増水のたびに引っ掛かった流木などが幾重にも絡み付いている。
「岩にへばり付くように根を張り、台風の大雨にも流されずに耐えている。こりゃあえらい、こんな木は見たことない」と感心した島津さん。昨年8月、兵庫県相生市の歩道でアスファルトを突き破って現れた「ど根性大根」
のニュースを見て「あの木にも根性があるぞ」と思い、名付けた。
県安芸林業事務所によると、この木の“本名”は「ホルトノキ」(「モガシ」ともいう)。暖地の海岸沿いの岩場などに多く自生する常緑樹。4―5月に白い花をブラシ状に付け、12月にはオリーブのような黒い実を付ける。
同事務所職員も「樹齢は40―50年はたっているかも。それにしても川の中に生えているのは珍しい」と話す。
葉が陽光を浴びてキラキラ光り、モノトーンの山あいに彩りを添えるホルトノキ。島津さんは「これからも根性で流されずにいてほしい」と見守っている。
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