ID 6237
登録日 2008年 2月 6日
タイトル
コーティング剤で覆い ナラ枯れ被害で府立植物園
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新聞名
京都新聞
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元URL.
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008020600029&genre=K1&area=K1D
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元urltop:
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写真:
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京都市左京区の京都府立植物園で、日本各地で被害が相次ぐカシノナガキクイムシを媒介にしたナラ枯れが発生し、同園が被害防止に乗り出した。園内には被害に遭いやすいカシやナラなどの太い樹木が
約600本あるため、職員は危機感を高め「園が大切にしている木を守りたい」としている。
カシノナガキクイムシは体長約5ミリで、樹木の幹に穴を空けて内部に侵入し、病原菌を持ち込む。菌が増えると樹木は水を吸い上げにくくなり、葉が赤くなって枯れる。ナラやカシ、シイなどブナ科の幹回りが太い木の
被害が多いという。
植物園では昨年7月、あじさい園にあるピンオーク(樹齢45年、高さ約20メートル)が、葉が茶色になって枯れた。専門家と調査したところ、幹の穴や根元におがくずが見つかり、カシノナガキクイムシが侵入しているこ
とが分かった。
園内にはクヌギやコナラなどブナ科の樹木約1000本があり、大芝生広場南側などの景観を作り出している。直径20センチ以上の樹木は約600本あり、そのうち被害が心配される約300本を対象に、虫が活動を始
める春までに対策を取ることにした。
園は最初、樹木の高さ約2メートルまで、防虫効果が高いとされるビニールで覆うことを検討した。だが、木を見てもらう植物園では景観を損なうと判断し、目立たない透明の樹木コーティング剤で樹木を覆うことにした
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小倉研二樹木係長は「いつかは来ると思っていたが、予想より早く虫が侵入したようだ。研究者と協力しながら、何とか被害を食い止めたい」と話している。
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