ID 4036
登録日 2007年 6月 7日
タイトル
名木100選の統一調査を開始
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新聞名
タウンニュース
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元URL.
http://www.townnews.co.jp/020area_page/03_fri/01_fuji/2007_2/06_08/fuji_top1.html
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元urltop:
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写真:
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地域のシンボル的存在でもある名木を後世に残したい─。神奈川県の名木の現状調査に日本樹木医会神奈川県支部(冨田改支部長・(株)湘南グリーンサービス代表・藤沢市遠藤)が乗り出した。県が1984(
昭和59)年に選定した「かながわの名木100選」のうち、県内26市町村に現存する約90本を対象に、同支部の樹木医が調査、診断を行う。
「かながわの名木100選」が選定されてから20年以上経過しているが、統一した調査、診断を行うのは今回が初めて。
藤沢市内では選定当時「常光寺(藤沢市本町)のカヤ」「台谷戸稲荷(同市大庭)のタブノキ」「石川(同市石川)のウメ」の3本(いずれも市天然記念物)が選ばれたが、「台谷戸稲荷のタブノキ」は96年に滅失。全体でも台
風の被害などで、100本のうち約10本は滅失したとされている。
日本樹木医会は、全国の名木・古木を保全する技術者を育成することを目的として91年に発足。昨年同支部の支部長に就任した冨田氏は「人間でも年に1回は健康診断を受けている。木も同じ。現状を診断、把握して
、地域のシンボルとして残すかどうか考えてほしい」と、(財)日本造園修景協会神奈川県支部とともに、ボランティアで調査に乗り出すことを決めた。
調査項目は、生育環境や管理状況、形状寸法などのほか、樹木の活力度、被害状況、処置の必要性などの外観調査を実施。名木実態調査として「遠方からの視認性が高く、シンボルやランドマークとしての価値が高い」
といった景観性や、「防風効果」「遮音効果」といった地域環境からみた樹木の価値まで調査対象となっている。
「木に対する意識高めたい」
今回の調査は、同支部に所属する93人の樹木医の技術向上や技術交流も目的となっており、6月23日(土)には、第一回目の全体研修として小田原城跡本丸(小田原市)の巨マツなどを調査する。第二回目は7月14日(
土)に鶴岡八幡宮(鎌倉市)の大イチョウなどの調査を実施。8月末までに約90本の調査を終え、9月中には関係する市町村に調査診断結果を提出する。
冨田支部長は「木を守り大事にしていきたい。一本の木がたくさんのエネルギーを与えてくれ、楽しませてくれる。地域の人たちにも関心を持ってもらい、後世に伝えていきたい」と話している..