ID 3298
登録日 2007年 3月29日
タイトル
樹齢60年のサクラ 惜しみつつ伐採
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新聞名
紀伊民報
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元URL.
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=122203>
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元urltop:
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写真:
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田辺市本宮町、本宮小学校の校庭の一角で、校舎に寄り添うように植わった樹齢60年のサクラが28日、伐採された。老木のため、風に吹かれて枝が落下することもあり、学校で児童の安全を考慮して決めた
。かつて請川中学校(現在は閉校)だったころから、子どもたちを見守り続けてきた同校のシンボル的な存在。伐採した木は、何らかの形で記念品として残す予定にしている。
サクラは高さ約12メートルで、2階建ての校舎を超える。幹周りは約2メートル50センチ。幹が3つに分かれて伸び、枝を広げていた。つぼみが膨らみ、ぽつぽつと花が咲き始めていた。
サクラのそばに一輪車の練習用手すりがあり、夏は木陰をつくるため、木の下は児童らの格好の遊び場となっていたが、樹勢が衰え、時には長さ1メートルほどの枝が落ちてくることがあった。2階の図書室が木の陰に
なって日が当たらず、暗くなることもあった。
請川中学校が移転してきたとき、校庭が寂しかったために植えられたサクラとみられる。本宮小によると、伐採に当たって卒業生の地域住民に相談したところ、児童に危険があるのならば切ってもいいのではとの意見
をもらった。
28日は、羽根千恵子校長や教員らが見守る中、1時間ほどかけて根元から伐採された。校庭やその周辺には、ほかにもサクラが植わっているが、伐採した木は校舎に最も近かった。
羽根校長は「伐採することは心が痛み、つらかった。子どもたちの思い出になるよう、各学年で何か形に残したい」と話している。
育友会会長の丹羽達宗さんは「毎年きれいな花を咲かせていた。自然の寿命で弱ってしまったことは仕方ないが寂しい」と言う。
請川中は1947年に創立、99年に閉校した。その校舎に2002年、請川小が移転し、昨年4月には請川と本宮、四村川の3小学校が統合し、旧請川小を増築して本宮小として開校した。児童数は126人..