調印式は宮古市の同管理署でこのほど行われ、西中署長、道又邦彦村長のほか、分館6号具体化のための検討会座長を務めた特定非営利活動法人(NPO法人)環境パートナーシップいわて代表理事の村井宏さん が出席した。
道又村長は「利活用について、いろいろな角度から検討いただいた。大きな節目になる」と感謝。西中署長は「森林を中心とした自然環境教育に活用していただき、川井村と歩調を合わせ、保護管理に努めたい」と あいさつした。
協定では、門馬山国有林のうち約6・8ヘクタールを古代の森として設定。名称を木の博物館分館6号古代の森(アカエゾマツ自生南限地)と決めた。
古代の森は、早池峰山(1917メートル)の門馬登山口から山頂側約5キロにある資材運搬路(約4・5キロ)終点から望むことができる。協定により、案内人が同行した上で、現在立ち入りを制限している運搬路を通 って、古代の森を遠望できるようになった。また、早池峰山の北面、通称アイオン沢を中心とした御山川流域の治山施設の効果を確認できる。
同村は国有林を含めた森林が約94%を占める地域特性を生かし、村全体を博物館にする「木の博物館」構想を進めている。2001年度から06年度までに、民有林を含め全体で15カ所の分館を設定する計画。今 回の分館6号は管理署が昨年1月、検討会を結成し、国有林の利活用や管理についての方策を議論してきた。
同村は今後、資材運搬路の入り口から約2・3キロ地点までの森林生態系保全利用地区間に、樹名板を設置。樹木観察ロードとして、森林の教育的利用やレクリエーションの場として利用できるようにする。
このページの公開日は1999年11月11日。最新更新日はです。