町企画財政課によると、1月末までに集まった寄付は75件241万円。内訳は県内が46件、県外は29件。県内は個人から100万円の寄付が寄せられたケースもあった。
寄付は1口5000円。「森林保全」と「新エネルギー導入」の2事業のどちからの使途を指定することができ、「森林」が139万5000円、「エネルギー」は75万円だった。指定せず町長に使途を委ねた寄付は26万50 00円。
寄付申込書に設けたメッセージ欄には「自然を大切にする町として知名度を上げてほしい」など温かいエールもあり、自然を大切にする同町の取り組みを後押しする。
町が07年度に計画する事業は伐採跡地での再造林事業や学校へのペレットストーブ設置など。「寄付金ゾーン」を他の区域と線引きし、寄付者を植樹に招くなど、寄付の効果が目に見える形にする。
同町葛巻の喫茶店経営柳生伊万子さん(52)は「エネルギーへの取り組みのおかげで全国に注目される町になったとあらためて感じる。町民の1人として省エネルギーなど、出来ることを続けたい」と寄付者の期待 に身を引き締める。
中村哲雄町長は「地球レベルの問題である環境、エネルギーへの意識を葛巻町から提案するために設けた制度で、初年度は一定の成果があったとみている。寄付をありがたく受け止め、有効に使っていきたい」と 決意を新たにしている。
同町の「ふるさとづくり基金」は、葛巻らしさを発信し、地球環境を守る意識を都市の住民にも投げ掛けようと、県内初となる寄付条例を制定。同様の条例は全国9自治体で制定されている。
このページの公開日は1999年11月12日。最新更新日はです。