ID 3556
登録日 2007年 4月18日
タイトル
遅咲きの「御室桜」 謎解明へ 住友林業と千葉大 樹高やDNAなど
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新聞名
京都新聞
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元URL.
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007041700189&genre=J1&area=K1H
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元urltop:
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写真:
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遅咲きの「御室桜」で知られる仁和寺(京都市右京区)が住友林業(本社・東京)と千葉大の協力で、桜のDNA鑑定など本格的な調査に乗り出すことになり、17日、発表した。3-5年かけて調査研究し、遅咲き
で人の背丈ほどしか成長しない境内の桜の「謎」を解明する。また、種を維持する方策の確立にも、お寺の関係者は大きな期待を寄せている。
御室桜は中門をくぐって西側にある約140本の桜を指す。樹高は高い木でも2-3メートル。1646年の伽藍(がらん)再建の際に植えられたといわれ、国の名勝に指定されている。
今回の調査は御室桜の生育開花に衰えが見られ始めたことから、お寺が近年の温暖化や酸性雨など環境の変動を懸念。原因究明のため、庭園の維持管理を委託している住友林業の子会社に相談し、行われることに
なった。「御室桜調査研究プロジェクト」と銘打ち、江戸時代以降では初めての本格調査となる。
調査は樹高や枝張りの広さ、株の本数などとともに、土壌と根やDNAも調べる。「有明一重」や「御車返し」といわれている品種を確定する。また、冬芽を採取し、クローン培養して苗を増殖させる計画もある。
仁和寺は「御室桜はお寺だけでなく人々の貴重な財産でもある。適切に維持管理し、後世に守り伝えたい」としている。
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