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ID 2410
登録日 2007年 1月 7日
タイトル
林檎事始パートⅡ「食育の精神通じ農業振興を」
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新聞名
陸奥新報
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元URL.
http://www.mutusinpou.co.jp/news/07010708.html
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元urltop:
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写真:
 
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アップルロードを歩きながら、突然思い付いた。「そうだ! 昔、お世話になった皆様にリンゴを送ろう」。私はぼろぼろの住所録を取り出し、近くの農協へ。四つの木箱からセレクトして八件梱包(こんぽう)、結 構安く済んだ。「このリンゴは何たって、つる割れと虫食いの完熟リンゴ。美味につき素早く召し上がれ」とメッセージを添えた。
 反響は大きかった。最初に作家の佐藤愛子女史からである。「嬉(うれ)しく有り難く、早速父の仏前に供えました」とある。お父様紅緑氏の所に、その名のごとき紅(あか)いリンゴがと想像しただけで、私は自分のサプラ イズを喜んだ。
 ヨツクラさんが農園の経営でも始めたかなとか、リンゴ買いのボランティアかなとか、なるほどそんな考えもあり? と思う面白い友人たちの手紙、後輩の編集者A氏からの礼状にリンゴの未来を考える上でのヒントが 詰まっていた。
 「美(お)味(い)しく立派なリンゴをありがとう。母親によれば便通に悩まなくなったということで、殊(こと)の外(ほか)喜んでいます。時を同じくしてラジオの文化放送の朝番組で『青森』がフィーチャーされ、ホタテの話、 酸ケ湯温泉と一緒に農家の人がリンゴについてのウンチクを傾けていました。いわゆる『リンゴの蜜(みつ)』といわれる部分は、蜜でない部分と全く成分に変わりなく甘味にも変わりないと断言している。頂(ちょう)戴(だ い)したリンゴを注意深く食すると、なるほど納得。多分リンゴの蜜については『都市伝説』なのかもしれません」と。
 深く味わう。リンゴがあまりにも身近にあり過ぎて、私はずっとその行為を忘れていた。納戸でいつの間にやらジャムジャムになったリンゴを捨てることにも鈍感になっていた。
 先日、流行に敏感なあるご婦人から「葉取らずのリンゴ」なるものが美味しいということを聞いた。何でも、実が赤くなる秋に葉摘みを行って日を当てるのが一般的だが、葉を摘まずにいると実が完熟するまで葉で作ら れた養分が送られ、甘味が増加するというのである。新情報として件(くだん)の編集者にPRしなくちゃぁなるまい。
 かつて私が所属した「劇団雪国」に戯曲家久藤達郎氏による『林檎事始』なる素晴らしい作品があった。明治時代に三本の木から始まって、百回目の収穫日本一。先達の知恵と工夫、まさに英知のリンゴである。しから ば改めて101回目の『林檎事始』へ意識を高く持って、この美しい言葉を年頭の御旗にしようと思ってみたのですが、どうでしょうか。
 一人ひとりが食べることを大事にし、自らに望ましい食生活を考え実現できる力を養うこと、このような食育の精神を通じた農業振興を考えているこの時、県内すべての小学校の校庭にあの三本の木を贈りたい。
 春には白い花が咲き、夏には子供たちの物語が作られ、その中の誰か一人が「こんな面白い仕事はない。私はリンゴ農家になる」なんて言ってくれたら『林檎事始パートⅡ』は必ずや青森の伝説になるだろう。この考え、 休むに似たりにはしたくない。
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このページの公開日は1999年11月12日。最新更新日はです。

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