広田湾を望む南向きの斜面に約20年前に植えられた2本の桜で、直径1・5センチほどの淡いピンク色の花が十数輪開いている。
同市米崎町の植物研究家吉田繁さん(71)によると、この桜はヒガンザクラ系の園芸種とみられる。もともと開花が早い種類だが「陸前高田では例年4月上旬ごろの開花で、これだけ早く咲くのは珍しい」と驚く。
陸前高田市消防署によると、同市の気温は同日午後1時に8・4度まで上昇。桜を見つけた同市小友町の黄川田巳之助さん(77)は、「今年はあんまり暖かいので、桜も春が来たと勘違いしたのだろう」と、穏やかな 風に揺れる花を眺めていた。
このページの公開日は1999年11月12日。最新更新日はです。