ID 2334
登録日 2006年 12月22日
タイトル
「トルコに桜を贈ろう」 有志ら町民に協力募る
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新聞名
紀伊民報
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元URL.
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=117055
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元urltop:
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写真:
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トルコと友好関係にある串本町の有志56人が「トルコに桜を贈る会」を結成。同町の姉妹都市メルシン市との末永い友好を誓い、その象徴として、桜を贈ろうと呼び掛けている。会は「トルコの人に地理的距離
を越えて串本を身近に感じてほしい」と話し、町民らにも協力を募るという。
1890年、トルコ軍艦「エルトゥールル号」が串本町樫野沖で難破し、650人以上の将兵が死亡したが、69人が地元住民らに救助されたことから、同町とトルコの友好関係が始まった。5年ごとに追悼式典を開いており、昨
年同町で営まれた115周年式典にもトルコの要人らが多く参列した。
メルシン市はトルコ南東部。串本町とは1975年に姉妹都市提携を結んだ。
9月に8カ国が参加してメルシン市で開かれた「第7回世界民族芸能祭」で同町串本、潮崎本之宮神社の北氏子会と東氏子会が獅子舞を披露。同行者ら含めて20人が「手厚い歓迎を受けた。何かお礼はできないか」と有
志に呼び掛け、トルコとの友好発展を願う有志らで11月下旬に桜を贈る会を発足させた。
会では地元のソメイヨシノの苗木(3年生、高さ約1・5メートル)約300本を、植栽時期に当たる来年2月下旬に贈りたいという。苗木代や輸送費などで約200万円が必要になるため、町内の小中高校、公的機関など20
カ所以上に募金箱を設置し、協力を募りたいという。
トルコはサクランボの原産地。栽培が盛んで果実を収穫するための桜は多く植えられているが、ソメイヨシノのような観賞用はないという。
串本町樫野の「エ」号遭難慰霊碑と同じ慰霊碑があるメルシン市のアタッチュルク公園付近に植栽してもらう予定。四季があるトルコでは日本同様、春に桜が咲く。うまく根付けば、10~30年で見ごろを迎えるという。
会は同町とのもう一つの姉妹都市ヤカケント町(トルコ)にも贈ることを検討するほか、トルコからも花を贈ってもらい、樫野に植えたらどうかとの話もあるという。
同会の中村洋介会長は「友好が地に根を張って大きく育ち、美しい花を咲かせる意味で桜を贈りたいので、町民の協力を得たい。トルコでは末永く友好が続くよう、桜の成長を見守ってほしい」と話している。
問い合わせは串本町総務課(0735・62・0555)へ。
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