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ID : 2468
公開日 : 2007年 1月15日
タイトル
環境問題へ一膳の心 広がる『マイ箸運動』
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新聞名
東京新聞
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元URL.
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kur/20070115/ftu_____kur_____000.shtml
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元urltop:
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写真:
 
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自分の箸(はし)を携帯する「マイ箸運動」が、若者たちの間でも広がりを見せている。飲食店などもマイ箸を歓迎したり、割り箸をやめるところも出てきた。箸をめぐる各地の動きを紹介する。 (酒井ゆり)
 愛知県豊田市の若者向けファッションビル「T-FACE」。昨秋から、全館をあげて「マイ箸運動」を展開している。同ビルを管理するタウンマネジメント機関(TMO)「豊田まちづくり株式会社」の営業部、鬼頭成江さん(32)は「商業ビルとしてマイ箸運動を行っているところは、全国的にも珍しいのでは」と自負する。
 きっかけは昨年九月。愛・地球博(愛知万博)の閉幕から一周年を記念し、環境を考える企画としてマイ箸作り講座を開いた。すると、六十人の定員に対し六百人もの応募があった。「反響の多さに驚きました。マイ箸なら手軽だし、楽しみながら環境問題に取り組んでもらえると思いました」と鬼頭さん。翌十月、改装オープンに合わせて急きょマイ箸運動をスタートさせた。
 その名は「ちょこっとE-CO(いーこ)と大作戦!」。同ビル内の飲食店で持参した箸を提示すると、ポイントがもらえ、たまるとドリンクやデザートがサービスになるという仕組み。二階のインフォメーションでは、地元の間伐材を利用した箸と袋のセット(千円)の販売も開始した。
 当初は「使い捨て文化で育っている若者たちに、どれだけ受け入れられるか分からなかった」と鬼頭さん。だが、二カ月間で約八十セットの箸が売れ、各飲食店でもマイ箸の利用が増えつつあるという。
 店舗側の意識も変わり始めた。全国チェーンの中華料理店「紅虎餃子房」は、他店に先がけて割り箸を廃止し、繰り返し使える箸に切り替えた。鬼頭さんは「店も割り箸代が掛からず、しかもゴミが減らせるとあって喜んでいる。こうした動きが全国的に広がれば」と期待する。
    ◇
 林野庁の調べによると、日本で消費される割り箸は年間に約二百五十億膳(ぜん)。国民一人当たり約二百膳を使っていることになる。その90%以上が中国からの輸入だ。近年は、森林伐採が進み、黄砂や洪水などの被害が深刻化している。
 そこで、飲食店チェーンの「マルシェ」(大阪市)では昨年二月までに、全国七百六十店舗で割り箸をやめて、洗い箸に変更。コンビニエンスストアの「ミニストップ」(東京)では同年六月から、国産材の割り箸を導入し、五円で販売している。広報担当者は「現在は八割の店舗で取り扱っているが、もっと増やしていきたい」と話す。
 マイ箸を広めるグループ「Happyまるけ」(名古屋市)を昨年四月に立ち上げたのは、神谷芝保さん(23)。「箸は毎日使う物。そこから、森林や食などさまざまな環境問題に気付いてもらえたら」。今月初めには、全国からアイデアを募った初めての「マイ箸作品展」を名古屋市内で開いた。
 会場には、ぬんちゃくの形をしたユニークなものから、鉛筆ホルダーを利用した組み立て式の実用的な作品まで約百五十点が並んだ。神谷さんは「幅広い年齢の人たちに、興味を持ってもらえてよかった。このつながりを大切にし、全国的なネットワークを作っていきたい」と意気込んでいる。
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