ID : 2473
公開日 : 2007年 1月15日
タイトル
木くずからエタノール バイオエタノール・ジャパン・関西、世界初の商業生産 .
新聞名
フジサンケイ
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元URL.
http://www.business-I.jp/news/ind-page/news/200701150016a.nwc
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元urltop:
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写真:
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大手ゼネコンや商社など5社が共同設立したバイオエタノール・ジャパン・関西(大阪府堺市)は16日から、廃木材などを原料に、燃料用エタノールの生産に乗り出す。木質系バイオエタノールの商業生産は、世界で初めてという。 生物資源からつくりだすバイオエタノールは、温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)の排出量を抑制できることから、世界的に注目が集まっている。日本でも、政府が推進する「バイオマス・ニッポン総合戦略」のなかで、自動車燃料などへのエタノール利用を重点施策に位置づけており、今後、着実に普及するものとみられている。 こうした将来性をにらみ、大成建設、大栄環境、丸紅、サッポロビール、東京ボード工業によって「バイオエタノール・ジャパン・関西」が設立され、堺市でエタノール製造プラントの建設に入っていた。 同社では建設廃木材、木くず、剪定(せんてい)枝などを原料にして、ガソリンに混合する燃料用エタノールを初年度約1400キロリットル製造する。これを手始めに生産能力の増強を図り、将来的には年間約4000キロリットルを製造する計画だ。 日本では、ガソリンに3%のエタノールを混ぜて利用し、化石燃料の使用量を減らす方針だが、今回、製造されるエタノールはこの実証実験向けに供給される。事業も環境省の「地球温暖化対策ビジネスモデルインキュベーター事業」に採択され、同省の助成を受けてプラントを建設した。このため16日にバイオエタノール・ジャパン・関西で行われる開所式には、若林正俊環境相も出席する予定。 燃料用エタノールが普及することで、CO2の排出削減に結びつくとともに、建物の解体によって生じる廃木材のリサイクル率が向上する効果もあり、循環型社会の形成に寄与することになりそうだ。
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