ID : 14449
公開日 : 2009年 12月18日
タイトル
若者が檜原で起業 林業に未来を賭ける
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新聞名
Tokyo MX
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元URL.
http://www.mxtv.co.jp/mxnews/news/200912178.html
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元urltop:
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写真:
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木材の価格低迷でなり手が少なく、危機に直面している林業を復活させようと、檜原村で平均年齢33歳の若者グループが奮闘しています。この時期、零下での作業も強いられる彼らに将来の夢を聞きました。
東京の西、山梨県と接する檜原村には毎日チェーンソーの音がこだまします。作業しているのは『東京チェンソーズ』――。3年前に会社を立ち上げたという東京チェンソーズの仕事は朝7時半からの朝礼から始まります。 現場は山のふもとから歩いて1時間のところで、この時期は日中でも気温が5℃を下回ることも珍しくない場所です。この日行われたのは、込み合って成長が悪くなっている樹木を間引く「間伐」といわれる作業でした。「間伐をすることで山が元気を取り戻す」と、東京チェンソーズ代表で元・電話営業マンの青木亮輔さん(33)は話します。青木さんは「間伐をすることによって空間ができて、そこに日が当たることで下草が生えてきてしっかり根を張り土を抑えてくれる。その広葉樹が落とした葉っぱを栄養にいい木になってくれる」と話します。 これほどまでに育ってしまった杉やヒノキは、もともと人の手で植えられたものでした。しかし戦後、外国から安い木材が大量に輸入されると国産の木材は売れなくなり、その結果、林業に就く人も減り、山は放置されました。 青木さんたちはそんな林業をよみがえらそうと会社を立ち上げました。青木さんは林業に就いた理由について「林業の世界には若い人がいないので、自分を必要としてくれたり自分のやりたいことができるんじゃないかと感じて、『林業、いいな』と思った」と話します。 最近、「邪魔な木を切ってほしい」など、地元の一般家庭からの仕事依頼も増え、経営もようやく安定してきました。今は地元の森林組合から依頼される山と森林の環境改善が主な仕事ですが、東京チェンソーズには夢があります。青木さんは「市場に出して多くの人に使ってもらい、そこで収益を上げられるような本当のなりわいとしての林業…。多くの子どもたちが林業をやりたいなと思えるような形を目指していきたい」と話します。
林業の復活を目指して、東京チェンソーズはきょうも山に入ります。