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ID : 14270
公開日 : 2009年 12月 7日
タイトル
わが家を手づくり 専門家地元材を使い月2回作業 林業、自然も学ぶ 
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新聞名
西日本新聞
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元URL.
http://www.nishinippon.co.jp/wordbox/display/7047/
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元urltop:
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写真:
 
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わが家を手づくり 専門家支援3家族が体験 地元材を使い月2回作業 林業、自然も学ぶ 熊本県小国町(2009年12月6日掲載)
 田舎で家まで手づくりして暮らす夢を応援しよう?。福岡、熊本など九州6県の建築家や大工でつくる専門家ネットワーク「大地の住処(すみか)」が、熊本県小国町で家造り体験のワークショップを開いている。指導役のリーダーは、1992年に福岡市から同町に移り住み、自分で建てた家屋でレストラン「リトル・カントリー」を営む上野敏夫さん(55)。“実験”が進む現場を訪ね、木材や森林の現状、パーマカルチャーの試みを肌で感じた。  
 ▼会話楽しむ    「小さな材木ほど危ないから気をつけて」。外壁用の板を寸法に合わせて電動のこで切っていた参加者に、上野さんが声を掛けた。材木が小さいと抑えが利かず、はねることがある。大工仕事は初体験に近い参加者たち。安全に道具を使いこなせるよう、細かにアドバイスを受けながら作業を進めていく。    ワークショップは9月にスタート。受講生は福岡市や福岡県宗像市、田川市の3家族5人。大地の住処が開いた講演会などをきっかけに集まった。基礎づくりの際、コンクリートを練って一輪車で運んだ田川市の秋丸智彦さん(70)は「最初はどうなることかと思ったけど、道具の使い方を覚え、こうしてものづくりをするのは楽しい」と笑う。    参加者は月2回ここに通い、昼は作業に没頭。夜は大工の伝統的な技や家畜の飼い方など、建築から田舎暮らしの知恵まで会話を楽しみながら学んでいる。    基礎、棟上げ、窓枠取り付けと工程は進み、3カ月ほどで、とんがり屋根を持つ独特なデザインの木造家屋が全体像を現している。  
 ▼農園で開眼    上野さんは、福岡市の設計事務所に2年間勤めた後、脱サラして飲食店を始めた。2店を持つに至ったが「39歳のとき、すべてを失い放浪の旅に」。長野県の農園で働いた際、納屋などの建物が手づくりされているのを見て、価値観が変わった。「大工の仕事」と決め付けていた家造りも、暮らしの技や知恵を身に付ければ「自分にもできると分かった」。    小国町に移り住み、別荘建築などの仕事で手にした資金を元手に約1・5ヘクタールの山林を購入。妻の奈美さん(50)とともに、林を切り開き、岩を取り除くなど自力で開拓。木工室やキッチンハウス、パン焼き窯などを造っていった。    景観に配慮して電線は地中化した。飲み水は井戸を掘り、暖房など燃料の大半はまきを使う。飼っているヒツジの毛を用いた織物を素材に草木染をしたり、自家栽培のトマトをレストランの食材に使ったり。自然の恵みを生かす暮らしを送っている。  
 ▼間伐も体験    ワークショップで使う木材は、近くの山から切り出すほか、当地の製材所から端材などを安価で調達。地元材で100%賄うことにより、林業の今に思いをはせようという試みだ。    国産材は、輸入材の拡大でシェアが下がり続けており、採算面から伐採後の再造林費用が出せず、森林荒廃を招いてもいる。しかも昨年9月のリーマンショックに端を発した景気悪化に伴い、価格はさらに下落。住宅用として一般的なスギ柱材の場合、それまで1立方メートル当たり1万1000円前後だったのが、9000円台で推移し、状況を一層、深刻化させている。    ワークショップでは間伐体験も行った。山林全体をバランス良く育てるため、木々を適当な間隔で伐採する作業。地元の山に入り、間引く立ち木を選別し、チェーンソーで切り倒した。    また、自然に学び持続可能な農的な暮らしを創造する取り組みを行っている特定非営利活動法人(NPO法人)「パーマカルチャーネットワーク九州」(熊本県玉名市、松下修代表理事)の会員を交えた意見交換会も開催。    現在の住宅建設は、輸入材を工場で部品のように加工した上で組み立てる大量生産型が主流となっていること、輸入材に押され木材自給率は24%に落ちていること、林業従事者の所得が低く離村が相次いでいること、一方、宮崎県諸塚村では市場を介さず工務店や消費者に直接木材を届ける産直住宅の展開で森を守っていることなど、林業と地域づくりについて学んだ。  
 ▼意識改革に    宗像市から参加した足立俊一さん(66)は「地産地消と同じで、日本の気候には国内で育った木材が合うのではないかと思った。輸入依存は、流通コストがかかり、エネルギーも浪費する」と述懐。ワークショップを支える松下代表理事は「今回の体験は、森林の大切さはもちろん、消費者が忘れていた手づくり、自然素材の良さなどを再認識するきっかけになったのでは」と期待する。    持続可能な林業経営や森林資源管理などを研究している、九州大大学院農学研究院の佐藤宣子教授も、取り組みの意義を「国内林業が厳しい状況にある中、消費者の意識づけとしてユニークな試みだ」と評する。    作業は、土壁塗りや内装を経て間もなく終了。クリスマスには完成した家屋に参加者が集まり、落成パーティーを開く予定という。
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