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ID : 13924
公開日 : 2009年 11月 6日
タイトル
支局長からの手紙:森林の力
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20091106ddlk28070395000c.html
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元urltop:
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写真:
 
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 学生時代、各地の地元森林組合に協力して山林に入り、下草刈りや枝打ち、ひょろひょろとした樹木を間引く「間伐」をした経験があります。「農林省」という呼称が「農水省」に変わり、もうからない林業現場が衰退していた時期。その後、日本経済はバブル経済へと突き進んで崩壊。さらに「失われた10年」を経て平成不況に至ります。この間、誰もが森林については知らん顔でした。ところが、地球温暖化を始めとする環境問題が叫ばれてから、ようやく森林に目が向けられるようになりました。森林は、空気中の二酸化炭素(CO2)を取り入れて光合成し、酸素を生み出しています。さまざまな形で排出されるCO2の削減にとても役立つのです。
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 こうした時代の中で、県も森づくりに力を入れています。1日(日)には、里山文化が息づく川西市黒川地区で、「ひょうご森のまつり2009」(県、川西市など主催、毎日新聞阪神支局など後援)が開かれました。黒川地区は、茶道で使われる最高級の「一庫(ひとくら)炭」(別名・池田炭)の産地。切り口が菊の花のように美しいことから「菊炭」とも呼ばれます。起源は江戸時代以前にさかのぼり、人が山の世話を続け、材料のクヌギの林を大切に管理してきたことから、黒川地区は理想的な山林を保持しているとして専門家の間で「日本一の里山」と呼ばれています。
 開会式のあいさつで、大塩民生・川西市長は「黒川地区は人口約100人の小さな集落だが、人の暮らしに里山が密着している」と指摘。森林を守るボランティア活動も盛んなうえ、未来を担う子どもたちに「里山体験学習」を始めたことも明らかにしました。
 一方、森林は「緑のダム」とも言われ、保水などの防災力もあります。あいさつの中で井戸敏三・県知事は、今年8月に佐用町で起きた台風9号による豪雨水害に触れ、「生木が倒れ流木となる被害に見舞われた。人工林が十分管理されていないと風雨に弱いからだ。森の大切さを改めて教えてもらった」と話し、災害に強い森づくりの重要性について語りました。この日は午後からあいにくの雨となりましたが、式典以外にも里山観察会やチェーンソーアート大会なども行われました。
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 さて、日本の国土は3分の2が森林です。ここ数十年たっても、その割合は変わっていません。しかし、山の手入れをする人は減少し、残っている人たちが高齢化しているのも現実です。森林を支える人たちがきちんと暮らせる工夫をして、人材を増やしてほしい。そう思っています
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