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ID : 13454
公開日 : 2009年 10月 7日
タイトル
WakayamaEconomy:橋本市 手作り家具「勘定木材」
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/wakayama/news/20091006ddlk30020406000c.html
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元urltop:
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写真:
  木材業界の記事です
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邪魔者”広葉樹の自然の姿を生かす
 「紀伊半島は原生林の国。スギやヒノキなどを植林するために切り倒された広葉樹の大木が、山にはごろごろしていた。ここまで大きくなるには200年、300年かかったのにと思うと切なかった」と、勘定正広社長(60) 。年数を経て節くれ立ち、曲がった木は「だめな木」のレッテルを張られて邪魔者扱い。そんな広葉樹の大木に再び命を吹き込み、その自然の姿を生かした手作り家具を製造、販売している。
 終戦で引き揚げてきた父親が、家具用材などを供給する木材業として1951年に創業。当時は楽器や靴の木型、おもちゃなどの材料として広葉樹の需要も多かった。電気ごたつが爆発的に普及したときは、脚に使われ たブナが山から姿を消すと心配されたほどだったが、プラスチックの普及で需要は急減。廃業する取引先も少なくなかったという。
 勘定社長は70年、大学卒業後に電機メーカーに就職したが、跡を継ぐため半年で呼び戻された。当時、節のない美しい部分だけを張り合わせた「集成材」が流行していたが、変形したり節があったりする木を客が「おも しろい」というのを聞き、作り手と買い手にギャップがあることに気づいた。
 85年ごろから「世界に一つだけ」の手作り家具へと事業の転換を図り、93年から本格的に製造販売を開始した。素材はナラ、桜、ケヤキ、ブナ、トチなどの広葉樹。固くて磨けば美しい光沢が出、黒や赤、白など色も豊 富だ。インターネットで主に個人向けに販売し注文製作も。中心は椅子、カウンターなどダイニング用品で、テーブルは1台10万~20万円程度のものが人気だが、今年5月には100万円のものを静岡県熱海市のリゾー トマンションに納めた。長さ3メートル、幅1・2メートル、厚さ7センチのケヤキで重さは250キロも。わざわざ新幹線で2回も見に来て、素材の木を選んだという。
 先月、高速自動高周波プレス機を導入した。本来は集成材を作るこの機械を1枚板の圧縮やゆがみの修整に使い、曲がった木を板にするため削って焼却処分していた部分が大幅に減少。需要が減少しているスギな ども固く圧縮すれば曲がったり割れたりせず、床や壁材としての使途が広がるという。勘定社長は「このままでは広葉樹の大木はなくなる。スギやヒノキをもっと活用し、伐採した跡に花が咲き実の成る広葉樹を植え、昔の ようなにぎわいを山に取り戻してほしい」と話した。
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