ID : 13301
公開日 : 2009年 9月15日
タイトル
山形のニュース
新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/09/20090924t52004.htm
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元urltop:
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写真:
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山形県最上町と町観光協会は本年度、大学生らを対象に町内の森林を巡るモニターツアーを展開している。伐採や植林などを実際に体験してもらい、循環型社会の仕組みを学ぶ旅行商品化に役立てる。
関係者は「地元が案を練る着地型観光の利点を生かし、森に抱かれた最上ならではの内容にしたい」と意気込んでいる。
モニターツアーは2泊3日の日程。チェーンソーを使った伐採や樹齢500年を超す巨木探索、伐採した本数の植林、焼け跡を残さないたき火塾など多彩な体験メニューを盛り込んだ。林業など地域の森に携わる人と旅
行者との交流を深めるきっかけもつくった。
木質バイオマスエネルギーの実験事業として、町は間伐材をプラントでチップにし、町の医療福祉施設の冷暖房に用いている。ツアーでは、熱エネルギーへの転換で森林資源を有効に生かす取り組みも見てもらう。
ツアーには今夏、県内外の3大学の学生30人ほどが参加した。宮城大事業構想学部2年の工藤愛美さん(19)は「森でチェーンソーを使うなど、ここでしかできない体験は有意義だった。地域一体で迎えられるかどう
かが魅力の鍵を握ると思う」と感想を述べた。
たき火塾の講師も務める町観光協会職員の小林守さん(42)は「森の恵みに感謝しながら、暮らしを工夫する地域の営みを伝えたい。ツアーの反響で満足度や適正価格を見極め、大学のゼミ合宿や企業研修を対象に
した商品化を目指す」と話した。
ツアーは今後も実施する予定で、大学生らの参加を募っている。連絡先は最上町観光協会0233(43)2233。