ID : 11079
公開日 : 2009年 3月25日
タイトル
船形山のブナを守る会:25周年 広葉樹林再生営々と 、間伐
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/miyagi/news/20090326ddlk04040189000c.html
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元urltop:
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写真:
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スギの拡大造林計画を進める林野庁による船形山(1500メートル)のブナ原生林伐採に反対し、1985年結成された市民組織「船形山のブナを守る会」。99年に同山系での伐採中止を勝ち取った後、01年
から、ブナなど広葉樹の森の再生活動に取り組む。結成25年目の今年も春秋の2回、船形山中腹の国有林でササ刈りや間伐を行う。「水の恵みをくれる山への恩返し」と、同会代表世話人の小関俊夫さん(61)は話す。
守る会は、同庁が99年に船形山中腹の朝日沢を中心にした約3000ヘクタールの国有ブナ原生林を「植物群落保護林」に指定し、伐採を断念したことで、15年にわたる伐採反対運動の矛を収めた。
だが、林野庁の大幅人員削減で伐採跡地やスギ植林地が放置され、荒廃する現実があり、「広葉樹の森再生」に乗り出した。国有林50ヘクタールを借り、01年を皮切りに自然発芽したブナなどの稚樹の成長を助ける
ササ刈りと、スギ林間伐の両作業に毎年5月と10月、日帰りで励む。
足場の悪い地面、ブヨやハチに刺される危険性を越えての活動ながら、「新緑や紅葉の山や森と一体になる魅力にひかれる」と毎回、40~50人の会員らが参加する。
この活動で、ササは冬季の風雪から稚樹を守っていることなどを知り、春と秋でササを刈る高さを変えている。当初はササの刈り過ぎで目立った稚樹の枯死も少なくなった。森の再生活動は営々と続く。