ID : 10099
公開日 : 2009年 1月 9日
タイトル
木製ガードパイプを森林組合が開発 県産木材活用に新アイデア
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新聞名
中日新聞
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元URL.
http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20090110/CK2009011002000019.html
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元urltop:
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写真:
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県内産の木材をもっと使ってもらおうと、県内の森林組合が歩行者・自転車用の防護柵「木製ガードパイプ」を作った。担当者は「林業の活性化のため木製品の使い方を積極的に提案していきたい」と話してい
る。
樹齢1000年を超えるクスノキで知られる尾鷲神社の脇に昨秋、世界遺産の熊野古道周辺を整備する事業の一環で初めて採用された。今春は、紀北町内の国道42号交差点にも設置される予定だ。
木は土に接すると腐りやすくなるため、縦の支柱は鋼製。横の部分に直径8センチの円柱状の木を使った。取り付け金具は木を覆わずにボルトで下から固定できるものを開発。空気に触れる部分を多くして木が乾燥し
た状態を保てるようにした。
製作したのは中勢森林組合(津市)、松阪飯南森林組合、宮川森林組合、森林組合おわせの4組合。3年前から研究を進めてきた。
中勢森林組合の木材利用開発室の藤崎昇室長は「三重県産の木を使って、と呼び掛けるだけではだめ。木のぬくもりが生きる使い方を提案していきたい」と話す。尾鷲では特産のヒノキを利用。今後も各組合のエリア内
で設置される場合は、地元産の木を使う。
課題はコスト。杉を使った場合、工事費を除いた価格は1メートル当たり1万円強で、鋼製の2倍。藤崎さんは「木を育てれば間伐材は必ず出る。製造過程全体で環境への負荷を考えれば、地球に優しい。木の特性を考
慮し、割高でも使ってほしい」と話している。