ID : 9743
公開日 : 2008年 12月 5日
タイトル
国産材の家 癒やし効果
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新聞名
ヨミウリホームガイド
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元URL.
http://home.yomiuri.co.jp/sumu/20081202hg02.htm
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元urltop:
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写真:
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国産材をふんだんに使い、こだわりの木造住宅を建てる動きが広がっている。扉や家具など、国産材を部分的に取り入れるケースも増えている。外国産材の高騰や環境意識の高まりなどが、「国産材人気」の
背景にあるようだ。
東京・墨田区の会社員男性(56)は昨年7月、国産材を使って2階建て住宅を新築した。柱やはりなどに、和歌山県産の樹齢60年以上のヒノキやスギを使い、約2000万円の建築費がかかった。
国産材はつやがあり、滑らかな手触り。ヒノキは「ヒノキチオール」という成分を含み、心身を癒やす効果があるという。また、スギは室内の吸湿効果が高いという。
そうした素材の持ち味を直接感じられるよう、天井のはりの一部をむき出しにした。リビングも、国産材で作った扉やカウンター、食器棚を特注で据え付けた。妻(55)は「湿度が高い日本の気候風土に合った、品質の
よい国産材でできた家で生活したかった。木のぬくもりが伝わってきて癒やされます」と話す。
この住宅を手がけた、1級建築士の塩谷敏雄さんは「最近、リフォームなどの際、床や壁に部屋のアクセントとして国産材を取り入れる人も増えています」と話す。国産材を活用した住宅について関心が高まっているこ
とについて、林野庁木材産業課では、〈1〉中国の需要増や為替相場の変動などによって外国産材が高騰したこと〈2〉輸送の際に排出される二酸化炭素が外国産材に比べて少なく、環境に優しいこと――などを背景とし
て挙げる。
気になるのは価格。「一般的な木造2階建て住宅(延べ床面積100平方メートル程度)に国産材を使った構造材の費用は、外国産材に比べて30万~50万円高い程度。ただし、節のない国産材にこだわると価格は10倍
以上に跳ね上がります」(塩谷さん)。国産材を使った木造住宅を建てる際、自治体によって、ローンの金利優遇や地域材の無償提供などの助成を受けられるケースもあるので、確認したい。
国産材活用のポイントについて、NPO法人「国産材住宅推進協会」の北山康子代表は「屋外に面した木材は、耐久性を高めるため保護剤を塗っておく必要があります。一方、室内では国産材の調湿性能を生かすため、
できるだけ塗装をしない方がいいでしょう」とアドバイスする。
流通経路などに関心
住宅に使う木材について産地や加工、流通経路などのトレーサビリティー(履歴管理)に「関心がある」人は7割――。住友林業(東京)が行った木造住宅についての調査で、こんな結果が明らかになった。
調査は今年10月、インターネットを通じて全国の20歳以上の男女1030人を対象に行われた。それによると、住宅用木材の加工・流通経路などについて、「関心がある」「どちらかといえば関心がある」と回答した人
の割合は、69.9%。また、国産材と外国産材のイメージをそれぞれ尋ねたところ、国産材では「木目が美しい」と答えた人の割合が59%と最も高く、「香りがよい」(56%)、「価格が高い」(55%)が続いた。外国産材で
は「価格が手ごろ」と回答した人の割合が70%と最も多かった。