ID : 867
公開日 : 2006年 4月24日
タイトル
馬路村の間伐材バッグ MoMAで販売、好評
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新聞名
高知新聞
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元URL.
http://www.kochinews.co.jp/0604/060425headline01.htm
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元urltop:
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写真:
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馬路村から世界に進出――。安芸郡馬路村の第三セクター「エコアス馬路村」が商品化した間伐材バッグが、米ニューヨーク近代美術館(MoMA)のショップで販売され、人気を呼んでいる。同ショップは厳
選した商品しか販売しておらず、世界的にデザインや品質が認められたことになる。
「MoMA」(ミュージアム・オブ・モダン・アート)は、ピカソやダリ、ゴッホなど多くの絵画を所蔵する現代美術の殿堂。優れたデザインの家具や電気製品も芸術と位置付け収蔵している。
ショップで販売されるバッグや雑貨、インテリアなども厳選されたものばかり。世界約3万社からバイヤー(買い付け人)が選んだ商品をさらに学芸員が厳選。「デザインの権威」ともいえる存在で、選ばれた商品は世界
的に名が売れるという。
エコアス馬路村は、高知市出身のデザイナー、島村卓実さん(43)=東京都三鷹市在住=と協力。間伐材トレーを使った座布団やバッグを「monacca(モナッカ)」のブランド名で商品化し、平成16年秋から販売を始め
た。
ユニークなデザインが人気で、イタリアの家具見本市へ出品するなど海外へも販路を拡大。3種類(国内販売価格1万6800円―2万2050円)の品ぞろえで、17年度末までに1400万円を売り上げた。
昨年11月ごろ、同美術館ショップのバイヤーが島村さんを訪ね、今年1月中旬に販売が決まった。交渉した島村さんは「名刺を見て思わず『本物ですか?』と尋ねたぐらいびっくりした。バイヤーさんからは『日本らしく
て美しい商品。自然のものをうまく使っている』と高い評価を受けました」と話す。
エコアス馬路村は「bag―kaku」(縦30センチ、横45センチ)を50個発送。3月中ごろからMoMAのショップ店頭やホームページのオンラインショップで販売開始され、1カ月ほどでほぼ完売したという。好評だったこ
とから、さらに50個の追加注文が寄せられているという。
同社社長の上治堂司同村長は「村の資源である森を生かした製品が、海外で認められ始めてうれしい。海外での評判が、国内での販売促進につながるだろう。生産態勢を整え、森林やそこで働く人たちに活力を与えた
い」と大きな期待を込めている。