ID : 9247
公開日 : 2008年 11月 5日
タイトル
県内企業、環境ビジネスに奮闘 古瓦の再利用やCO2排出権取引
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新聞名
中日新聞
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元URL.
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20081105/CK2008110502000018.html?ref=rank
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元urltop:
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写真:
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株安や原材料高騰が企業業績を直撃しているが、逆風にさらされながらも地球温暖化など環境問題への対応は企業にとって待ったなしの課題。県内の各企業は循環型社会を目指し、古材や代替エネルギー
の活用など環境ビジネスに乗り出したり、二酸化炭素(CO2)の排出権取引への参加など環境意識向上に努める動きも出ている。
瓦製造・屋根施工業の説田屋根工業(大垣市二葉町)は九月、「古瓦倉庫」(松山市)のフランチャイズ店に加盟。古瓦を新たな建材として再利用するビジネスを始めた。
一般的に解体後の瓦は埋め立て処分されるが、近年処分場の確保が困難に。説田屋根工業は、古瓦を遊歩道の縁取りや庭園のインテリアへの材料とするなど、新たな利用法を模索中だ。瓦の需要が減る中、説田洋機
社長は「瓦の良さを見直してもらうきっかけになれば」と望みを掛ける。今後は、解体業者など他業種や行政とも連携を取り、事業を広げていく予定だ。
一方、地球温暖化の要因となる化石燃料に代わるエネルギーとして、間伐材を円柱の粒状にした「木質ペレット」も注目されている。
ペレットを燃料とする空調システムを、矢崎総業(東京都港区)が今年四月に開発。県内では、空調設備設計・施工のダイワテクノ(岐阜市正木)が矢崎総業の特約店として販売する。県内ではまだ設置事例がないが、北
川重光会長は「地球に優しい空調設備を広めていきたい」と意気込む。
CO2排出権取引も進みつつある。岐阜プラスチック工業(同市神田町)は、プラスチック大型容器の一つ「リスボックス」の製造段階で排出されるCO2を対象に、今年九月から初めて排出権取引に乗り出した。同社は、
三菱商事から温室効果ガス排出権を二百五十三トン分購入。これはリスボックス半年分の生産量八万四千個に当たるといい、今後も工場全体の環境意識を高めるため、排出権の購入を続けるという。