ID : 8951
公開日 : 2008年 10月 3日
タイトル
「森林づくり」現地視察 上伊那地域会議
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新聞名
長野日報
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元URL.
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=12089
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元urltop:
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写真:
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県が今年度導入した森林づくり県民税(森林税)を活用した施策について、上伊那地域の住民代表から意見を聴く「みんなで支える森林づくり上伊那地域会議」(座長・植木達人信大農学部教授)の委員らは2日
、森林税を利用して間伐作業を進める伊那市富県の南福地モデル団地など、森林整備の現場や間伐材の販売、加工施設を視察した。委員9人に加え、県や森林組合関係者ら約20人が参加。市内5カ所を回り、森林づく
りの現状について理解を深めた。
視察したのは里山集約化事業を進める野底団地(野底区)、松くい虫被害地でアカマツからの樹種転換を図る保全松林緊急保護整備事業(西春近)、間伐材を出荷する伊那木材センター(東春近)、森林税を活用するた
めに県がモデル指定した南福地モデル団地、間伐材を利用して木質ペレットを製造する上伊那森林組合の木質バイオマスエネルギー製造施設(高遠町)の5カ所。
南福地モデル団地(167ヘクタール、森林所有者約100人)では、一昨年から地区ぐるみで間伐などの整備を進める南福地森林整備委員会の竹松杉人委員長が、経過を説明。間伐に必要な作業道の整備や山林所有
者の理解を得るための努力など、これまでの苦労や今後の展望について語り、整備内容については「所有者の意識が山ごとに違うので、それをどう調整していくかが課題」とした。
現地を見学した植木座長は、「整備ありきという最近の風潮が気になる。最終的に山をどうしたいのかというイメージが必要」と指摘。現状の制度では、木材を搬出するための費用が補助の対象外となっている点につい
ては「搬出することで山はさらにきれいになり、木材も利用できる」とし、同行した県職員に対し「搬出費も県民負担で合意を得られるよう県として努力してほしい」と注文を付けた。