ID : 8122
公開日 : 2008年 7月 4日
タイトル
京都府造林公社多額負債で知事方針
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新聞名
京都新聞
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元URL.
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008070300182&genre=A2&area=K00
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元urltop:
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写真:
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211億円もの多額の負債を抱える「京都府森と緑の公社」の造林事業について、山田啓二知事は3日、木材の売却益を公社と土地所有者で分け合う従来の「分収契約」を見直す方針を初めて示した。府は、公
社の債務を圧縮するため、造林事業の目的を収益から環境保全に変え、契約者にも一定の負担増を求めることで、造林コスト軽減を図る。
同日の6月府議会代表質問で明らかにした。公社の累積債務は、56年後に金利や経費で636億円に膨らむ。だが収入の木材売却益は132億円しか見込めず最終債務は504億円と見込まれ、山田知事は「将来の見通
しが立たない極めて深刻な状況だ」と述べた。
分収契約について山田知事は「収益を前提とした契約から、環境保全が目的の公的事業にシフトするなど見直す時期」と答弁し、防災や大気浄化など公益面から森林を維持する意向を示した。
また「不便な場所の森林には、積極的に公的な整備を進めることが重要」と述べ、公社の造林事業に府が公金を投入する可能性も示した。
全国の造林公社が累積赤字に苦しむが、岡山県の造林公社は、環境林として土地所有者に返還する方針。一方、滋賀県の造林公社は、農林漁業金融公庫などを相手に債権放棄を求めて特定調停を申し立てている。
府森と緑の公社は、計4715ヘクタールで、伐採期は60年後。04年度にスギなどの植林を終えた。分収造林の契約者は約1000人おり、造林コスト軽減に向けて契約を見直せば資産評価の低下や損益計上につなが
りかねず、公社や府の交渉は難航が予想される。