ID : 5617
公開日 : 2008年 2月 4日
タイトル
単位面積当たりのメタン吸収量、日本は欧米の2倍
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新聞名
エコロジーシンフォニー
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元URL.
http://www.ecology.or.jp/w-topics/wtp13-0802.html
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写真:
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森林総合研究所は、「日本の森林土壌が欧米と比べて単位面積当たりのメタンの吸収量が2倍程度大きく、亜酸化窒素の放出量が半分以下である」と発表した。日本の森林土壌は欧米に比べ、地球温暖化の
緩和機能がより高いと考えられるという。
メタンや亜酸化窒素は、二酸化炭素の放出に次いで地球温暖化に影響を及ぼす温室効果ガス。地球温暖化の予測や温室効果ガスの削減を考える上で二酸化炭素以外のガスも吸収、放出量を明らかにする必要がある
。
研究では、日本の代表的な森林土壌を26カ所選び、メタン吸収量と亜酸化窒素放出量を現地で測った。その結果、日本の森林土壌全体で1年間に1ヘクタール当たり6.9キログラムのメタンが吸収され、0.2キログラムの
亜酸化窒素が放出されていると推定できた。
欧米などのいままでの報告と比べると、日本の森林土壌は単位面積当たりのメタン吸収量は約2倍大きい傾向にあり、亜酸化窒素放出量は半分以下という傾向だった。
メタン吸収速度については火山灰由来土壌が他の土壌に比べ、特に大きな吸収速度を示しており、日本に火山灰由来土壌が広く分布するため、日本の大きなメタン吸収量につながっている。
火山灰由来土壌が多孔質であることが関係していると考えられるため、今後、この吸収する仕組みを解明していくとしている。