v10.0
- ID:
- 31454
- 年度:
- 2014
- 月日:
- 1003
- 見出し:
- 発見の元寇船 状態は良好
- 新聞名:
- 長崎新聞
- 元URL:
- http://www.nagasaki-np.co.jp/news/kennaitopix/2014/10/03085241014912.shtml
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 松浦市鷹島沖の海底で新たに見つかった木造船について、琉球大の池田榮史(よしふみ)教授は2日、同市鷹島町の市鷹島埋蔵文化財センターで会見し、左右両側の外壁板や船体内の隔壁板の構造が分かる良好な状態で残っていることを明らかにした。本年度の調査は終了。来年度に船の大きさや年
代などを調べ、元寇(げんこう)船がどうかを確認する。
船が見つかったのは、国史跡「鷹島神崎(こうざき)遺跡」の東端から約200メートル、水深約14メートルの海底。堆積物を40~80センチ取り除いたところで船首部分から約11メートルを確認した。構造から中国で造られた船とみられる。船上からは船のバランスを保つための「バラスト材」とみられる石材
が大量に出土している。
船の原型をとどめていることから、池田教授は「まだ堆積物に埋まっている部分もあるが、良い状況で残っていると想定できる。陶磁器や武器なども見つかるのではないか」と期待を表した。
調査は琉球大と市が9月18日から進めていた。過去の音波探査で好反応を得ていた3海域9地点で潜水し、棒を海底に突き刺して感触を確認した後に試掘した。
池田教授は9地点のうち7地点は貝や石などの反応だったことを明らかにし、調査の目的の一つだった音波探査で木材の反応を探し当てる手法の確立については「木材だけを拾う周波数は(現時点で)ない。(今回の発見も)確実に木材にヒットしたのかは分からない」と分析。依然、課題とした。
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