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- ID:
- 31336
- 年度:
- 2014
- 月日:
- 0917
- 見出し:
- 200室のスマートホテル構想/ラグーナテンボス、愛知県、蒲郡市
- 新聞名:
- 日刊建設通信新聞 (
- 元URL:
- http://www.kensetsunews.com/?p=37978
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 愛知県蒲郡市のリゾート施設「ラグーナ蒲郡」の再整備に向けた動きが本格化している。ことし8月から遊園地「ラグナシア」などの主要事業の運営権を引き継いだエイチ・アイ・エス(HIS)の子会社「ラグーナテンボス」を始め、県、市が取り組む一帯の開発方針についてまとめた。
同社は、2016-17年度に「スマートホテル」200室を整備する構想を持っている。ラグーナ蒲郡直営ホテル「ラグーナヒル」は、宿泊室数が15室であり、県外集客の大きな課題となっている。そのため、HISの沢田秀雄会長が財政再建したハウステンボスに15年夏にも開業する見込みの「(仮称)ハウステ
ンボススマートホテルプロジェクト」の実績を踏まえ、改善を加えたホテルを整備する見通しだ。
同事業は、CLT(クロス・ラミネイティッド・ティンバー)工法を用いた低層コンテナ型木造ホテルを配置する計画。スマートホテルとして、太陽光発電などを活用した省エネ化を図るのみではなく、国産杉材からのラミナ(低級木集成材)を活用したユニット工法により、低級建材の活用や、建設時の省力化にも貢
献する。鹿島の施工で進められており「木造建築技術先導事業」(13年度第2回募集分)にも選定されている。
ホテルでは、環境技術のほか、ロボティクスの活用も検討している。既に普及している掃除用ロボットや、搬送用ロボットなどの導入も検討している。
県、市も整備後押し
各自治体も同社の整備事業を後押しするための動きを開始した。県は、14年度9月補正予算案に用地取得費として、蒲郡海陽地区内陸用地造成事業費40億円を盛り込んだ。7月末まで施設運営母体だった第三セクター「蒲郡海洋開発」が所有している遊休地約16haの土地を取得する。対象地は海
陽学園北側の土地で、県企業庁が造成工事などを実施した後、商業施設を誘致する。補正にはこのほか、県建設部が実施する道路整備費2億1100万円も盛り込んでいる。渋滞を解消するため、海陽学園前を通る臨港道路海陽3号を延長し、長さ150mの排水路上を通り国道23号に接続させる。排
水路上を通るため、ボックスカルバートを並べて道路を整備する見通しだ。事業費は約35億円。詳細設計は中央コンサルタンツが担当している。
市はことし6月、ラグーナ蒲郡運営事業支援交付金に関する条例を定めた。今後、10年間で総額30億円の運営費でのサポートを行う。また、14年度9月補正予算案には、未利用地に整備を予定するヘルスケア施設の計画策定に向け、1150万円を計上している。
また、市の対応として都市計画マスタープラン部分改定案を公表。現在のマスタープランは22年度を目標として07年度に策定されたもので、改定により土地利用方針を変更する。
県取得予定地を含めたラグーナ蒲郡地区の海陽町3丁目一帯の未利用地約60haを都市機能集積地区に位置付けることで、観光基盤や産業振興の促進を図る。このほか、蒲郡バイパスインターチェンジ周辺を工業系地区、蒲郡市民病院西側は、ヘルスケア系新産業の研究開発系地区に指定してい
る。
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