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- ID:
- 30869
- 年度:
- 2014
- 月日:
- 0710
- 見出し:
- 与那原大綱曳「カナチ棒」33年ぶり新調
- 新聞名:
- 沖縄タイムス
- 元URL:
- http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=76058
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 27日に行われる与那原大綱曳(ひき)で東西二つの大綱を結びつける「カナチ棒」が33年ぶりに新調された。5月下旬に与那原町内に搬入され、町与那原の拝所「親川」近くの溝で亀裂予防や虫よけのため、水に浸して保存していた。6日、実行委員らが約40日ぶりに取り出して天日にさらし、持ち上げて重
量感を確かめた。(天久仁)
昨年の大綱曳の後、これまで使っていた樫の木のカナチ棒に亀裂が見つかった。実行委でカナチ棒係を務める真栄城徳禎さん(57)は「たたくと中が空洞のような音がした。次の大綱曳までに代わりを何とかしようと考えた」と言う。
亀裂が入った樫の木のカナチ棒は資料によると1981年に新調。形の美しさから、大綱曳では主に本戦の1回戦で使われていた。実行委はこの機会に2本の新調を決定。真栄城さんが直接交渉して熊本県阿蘇市からヤマグリの木、国頭村からクスノキをそれぞれ取り寄せた。
4月上旬に原木がそろった後は、真栄城さんが手作業で形を整えた。約20年間、大綱曳本番でカナチ棒の係を務めてきた真栄城さん。「感触を確かめながらかんなをかける作業を続けた」と振り返る。約2カ月の工期を経て直径20センチ、長さ約3メートル20センチのカナチ棒が完成した。5月25日に「親
川」前で入魂式を行った後、水に浸して保存していた。
取り出した新しいカナチ棒はヤマグリが重さ70キロ、クスノキが75キロ。亀裂が入った樫の木の68キロに比べて少し重量が増した。真栄城さんは「両方とも手触りがいい。今年の大綱曳は心機一転。新しいカナチ棒が新時代を築いてほしい」と期待している。
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