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- ID:
- 30615
- 年度:
- 2014
- 月日:
- 0605
- 見出し:
- 美濃加茂・中山道会館の「エノキ」 市保存樹、樹勢衰え
- 新聞名:
- 岐阜新聞
- 元URL:
- http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20140605/201406050912_22651.shtml
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- ◆「ヤドリギ」寄生、保護策検討
美濃加茂市太田本町、太田宿中山道会館の庭にある同市保存樹「エノキ(榎)とヤドリギ(宿木)」のエノキの樹勢が衰えていることが分かり、同市は樹木医に依頼した診断の結果をもとに、会館のシンボルツリーの本格的な保護対策に乗り出す。
2005年に同市の保存樹に指定されたエノキは、ニレ科の落葉高木で、高さ約17メートル、幹回り約3.4メートルあり、樹齢は明確なデータはなく推定で400年近いと言われている。エノキの枝には多数のヤドリギが寄生しており、枝から養分を吸い取って成長。冬場には渡り鳥のヒレンジャクが実を食べに
集まって来る。
エノキの葉が小さくなって樹勢が衰える兆候があり、枯れ枝の落下が心配されるため3月に簡易な診断をしたところ、高さ10メートルほどの幹に縦に長さ約1メートル、幅約0.4メートルの穴が開いているのが確認された。詳細に調査するため先月24、25日には日本樹木医会の県支部と愛知、静岡の支
部から樹木医27人が研修を兼ねて集まり、超音波画像診断装置を使った幹の内部や、地中の根の状態、土壌を調べた。
同会県支部の安江純一理事兼事務局長によると、樹勢が衰えている原因はヤドリギに養分を吸われただけでなく、根の周りの土が固められて舗装してあったことが挙げられる。落葉が堆肥となって養分が根に行き渡らず、水分補給、呼吸にも影響して伸びにくい状態という。
同市産業振興課は調査結果を待って、同会の助言をもとに具体的な保護対策を施す方針だが、「保存樹はエノキとヤドリギが一体で指定されており、多すぎるヤドリギをどうするか。土壌改良と合わせ検討する」と話している。
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