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- ID:
- 29267
- 年度:
- 2013
- 月日:
- 1220
- 見出し:
- 街路樹のイチョウはなぜ臭わない? 雌雄の見分け方
- 新聞名:
- エキサイト
- 元URL:
- http://www.excite.co.jp/News/bit/E1386566738531.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- イチョウが色づく季節。紅葉は美しく、実は食べると美味しいが、とはいえ、少々悩ましいのは落ちたギンナンの臭いである。
それにしても、公園や神社、学校などのイチョウはギンナンが臭うのに、原宿・表参道などのイチョウは臭わない。何故なのか。イチョウには雄の木、雌の木があることが知られているが、街路樹などには雄の木のみを植えているということだろうか。そもそもイチョウの雌雄の見分け方とは? ギンナンの結実につ
いて研究・調査している岡山県農林水産総合センター森林研究所に聞いた。
「雄の木と雌の木の見分け方は、正直なところ、ないんです。一般には『枝のつき方が鋭角か鈍角かの違い』などという説もありますが、それも都市伝説のような不確かな情報で、確実には開花時期に雄花か雌花か、『花』を見ないとわからないんですよ」
なんと! 花がつくときには、実もなるわけだから、そこで雌雄がわかっても手遅れだったりするだろう。見分け方がないとすると、美しいイチョウ並木が臭わないのは、偶然の産物なのか。
「いいえ。街路樹の場合は、やはり実がなると大変ですから、もともと雄の木を植えています」
もともと雄の木? 見分け方がないのに?
「もともと雄雌がわかっている状態で、実が落ちない雄の木だけを選び、接ぎ木や挿し木をすることで、クローンを作るんです」
なるほど、「雄」の木からクローン技術で増やしているということだったのか。
ところで、雄と雌は、かなり離れた距離でも実がなると聞くけど、どのくらいの距離で結実するのか。
「イチョウは『風媒花』といって、ヒノキやスギと同じく風で花粉が運ばれるものです。花粉は数キロ離れていても受精することができるので、たとえば庭に雌の木だけ植えていても、飛んでくる花粉で受精し、結実するということがあるのです」
つまり、周囲に雄の木が全く見えていない場所でも、実がつくわけで、ロマンチックな遠距離恋愛のようである一方、動物などと違って、雌の木の場合は「相手が全くいないように見える状況でも結実する可能性がある」ということだ。…
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