v10.0
- ID:
- 28998
- 年度:
- 2013
- 月日:
- 1106
- 見出し:
- 街路樹に罪ないのに…邪魔者扱い 福井、巨木化が問題、住民の苦情も
- 新聞名:
- 福井新聞
- 元URL:
- http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/46740.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 福井市が街路樹の在り方について見直しを進めている。数十年がたつうちに巨木化して歩道の障害になったり、落ち葉や虫の発生で住民の苦情を招いたりするケースが出ているためだ。樹種も統一感が不十分で、景観形成の面でも課題を抱えている。街に潤いをもたらす本来の役割を取り戻すため、市は
年度内に整備や維持管理の指針を策定する。
市管理の総延長約81キロの道路沿いに、街路樹約1万本が植えられている。モミジバフウやソメイヨシノ、プラタナス、ハナミズキなど約30種。市内の県道沿いにも約5700本が立っている。
市によると、戦災や震災後の道路整備に伴って植えられた古木が多くあるため、近年は太い幹が植栽用の枠をはみ出しかけ、歩行者の邪魔になる路線が目立ち始めた。地表近くで根が広がった場所では、歩道のアスファルトが盛り上がり通行を阻害している。幹が腐った古木は強風などで倒木する危険
性もあり、9月の台風18号では西谷2丁目の市道沿いでコブシ2本が折れて倒れた。
街路樹が巨木化した背景には「街の風景が寂しかった時代に、とにかく早く成長する樹種が選ばれた」(市公園課)という要因がある。景観面での市全体の植栽計画が定められたことはなく、同じ路線の中でも樹種が入り交じっている状態だ。
また、落ち葉の処理は、近くの住民や自治会の自主的な清掃活動に頼っているのが現状。6~7月には毛虫が発生して駆除を求める声も上がる。住民の苦情が多い場合、市は枝の大部分を切り落とすことになり、街路樹が景観向上に結び付いていないケースもある。
..