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- ID:
- 26636
- 年度:
- 2013
- 月日:
- 0128
- 見出し:
- 平泉から鳥獣戯画の類似絵 12世紀、京都と同時期
- 新聞名:
- 岩手日報
- 元URL:
- http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20130126_3
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 県教委は25日、平泉町の柳之御所遺跡から、擬人化されたカエルが墨で描かれた木製の折敷(おしき=お盆)の破片が出土したと発表した。12世紀後半のものとみられ、京都市の高山寺(こうさんじ)にある国宝の絵巻「鳥獣人物戯画」に描かれたカエルと類似し、年代的にもほぼ同時期。平泉の文化的
な卓越性を示し、日本美術史に新たな側面をつけ加える発見としても注目される。
折敷は宴席でかわらけ(素焼きの酒器)などを載せて利用されたもので、右手に扇、左手にススキを持ったカエルが墨で描かれていた。破片(縦10センチ、横4センチ)のため、板の右側が欠けており、カエルが何をしているのかは判断し難い。
カエルが登場する「鳥獣戯画」の甲巻は、12世紀半ばの作とみられる。折敷の年代は、共に出土したかわらけなどの年代から12世紀後半と考えられ、時代的にも符合。動物を擬人化した表現は鳥獣戯画に続き全国2例目という。
【写真=柳之御所遺跡出土の戯画墨書折敷。擬人化されたカエルがススキと扇を持っている=県教委提供】
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