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- ID:
- 28218
- 年度:
- 2013
- 月日:
- 0801
- 見出し:
- 「ハイブリッド橋」公開 災害復旧に期待 秋田県立大
- 新聞名:
- 河北新報
- 元URL:
- http://www.kahoku.co.jp/news/2013/07/20130731t45010.htm
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 秋田県立大木材高度加工研究所(秋田県能代市)の佐々木貴信教授らのグループが木材と鋼材を組み合わせた「ハイブリッド橋」を開発し、同県三種町の施行現場で30日、工法を公開した。全長10メートル程度までの小規模な橋向けで、1日で組み上がる。県産材の利用促進に加え、災害復旧工事な
どへの応用が期待される。
橋桁は、はしご状の鋼材を枠組みにして12センチ角の杉材を上下に並べ、ボルトで締め付ける。組み立てた橋桁を橋台に据え付け完成する。
路面に当たる部分には杉の板を並べる。施工が簡単で、専門的な技術者がいなくても設置できる。ボルトを外すだけで解体でき、10年程度は使えるという。
本体部分の工事費は1平方メートル当たり約14万5000円。従来の木造橋より大幅に安く、コンクリート製と比べても低コストで仕上がる。
2010年に試作が始まり、これまで三種町内の2カ所に設置した。昨年7月には、東日本大震災で被災した岩手県大槌町で、仮設住宅と駐車場を結ぶ橋を造った。
佐々木教授は「仮設住宅はいずれ原状回復が求められるが、この工法なら1日で解体できる。角材や鋼材は一般的なもので入手しやすく、災害復旧用に向く」と話す。
工法の公開は県と共同で実施し、開発に加わった日本機械工業(秋田市)や県の林道工事担当者ら約40人が参加。古くなった橋の架け替え現場で全長7メートル、幅3メートルの橋を組み立てた。出席者は「50年単位でのコストはどうか」「橋のリースも可能では」など導入に向けた課題を話し合った。
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