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- ID:
- 27816
- 年度:
- 2013
- 月日:
- 0604
- 見出し:
- クマ樹皮はぎ9年で30倍 桐生・みどり市 捕獲檻
- 新聞名:
- 東京新聞
- 元URL:
- http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20130604/CK2013060402000165.html
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 県内でクマによる樹木の皮はぎ被害が、二〇〇二年度から一一年度まで九年間で三十倍の八十三ヘクタールとなったことが三日、県の調べで明らかになった。県は「クマが皮をはいで樹液をなめることがわかっており、味をしめて親から子などへ伝わって拡大しているのではないか」と話している。被害の多い桐
生、みどり両市は本年度から捕獲に乗り出した。(池田一成)
県議会一般質問で、星野寛氏(自民)の質問に県側が答えた。
近年、クマが樹皮をはいで水分や糖分などの栄養分を吸収するため、スギとヒノキの林業被害が広がっている。皮はぎの被害にあうと、水分が木全体に回らなくなるため、放置すると木材として使えなくなるという。
県の調べでは、クマの皮はぎ被害面積は〇二年度に二・八ヘクタールだったが、一一年度に八十三ヘクタールに拡大。そのうち桐生二七・五ヘクタール、みどり十八ヘクタールの計四五・五ヘクタールで、二市で過半数を占める。ほか沼田市の旧利根町が二十ヘクタール、高崎市七・三九ヘクタール、中之
条町が一・六三ヘクタール。
こうした現状を踏まえ、県はクマに警戒心を与えてスギなどに寄せ付けないようにするため、プラスチック製の帯を木に巻く対策を実施。桐生とみどり両市は、県の適正管理計画に基づいて地域計画を策定、今年四月から十基程度の檻(おり)をしかけて捕獲を始めた。同計画では桐生市は七頭、みどり市は
五頭の年度内捕獲を目標としているが、現在までのところ捕獲の報告はない。
クマは行動範囲が広く、栃木県の日光方面から桐生・みどり市に移動している可能性もある。一一年度の県内調査でクマ一千百頭ほどの生息が報告されており、農作物、人的被害は近年急増しているとみられる。桐生・みどり市では地元の猟友会も捕獲に乗り出し、一二年度に桐生で八頭、みどりで七頭
の捕獲が報告されている。
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