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- ID:
- 27303
- 年度:
- 2013
- 月日:
- 0402
- 見出し:
- 花見 露店消え様変わり 那古野神社、飲食禁止3年目
- 新聞名:
- 中日新聞
- 元URL:
- http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20130402/CK2013040202000056.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 花見の名所として知られる名古屋市中区の那古野神社で、桜が見頃を迎えた。二年前に始まった境内での露店設営や飲食禁止は今年も続き、大勢でにぎわった雰囲気も今や昔。「落ち着いてゆったり見られる」と歓迎する声がある一方、華やいだ雰囲気を惜しむ声が出ている。
那古野神社では、東日本大震災発生後の二〇一一年春、自粛ムードから見物客用の貸しスペース設置や屋台の出店を認めなかった。宮地俊彦宮司(69)は「静かに花をめでるのが本来の花見。戦後に植えた桜の木が弱っており、守るためにもテントがけや、飲食も禁止にした」と今年も続く規制の理由
を説明する。
露天商をめぐっては、一部が暴力団の資金源になっているとの指摘もあり、全国で祭りなどから露天商の排除が進んでいる。名古屋・中署の関係者は「暴力団と関係のある露天商は取り締まりで減っているが、まだ残っている」と指摘。一一年度に施行された県暴力団排除条例に伴う県警の指導もあり、宮
地宮司は「(禁止は)時代の変化を踏まえた」とも語る。
家族で境内を訪れた男性会社員(39)は「安心して小さな子どもを連れて花見ができる」と評価する。一方で、名古屋市北区から散策に来た無職松枝富男さん(65)は「昔は他の花見客と肩が当たるぐらいにぎわったのに、寂しいですね」。料理をつまみながら花見を楽しんだころを懐かしんだ。
市緑地管理課などによると、市関連の桜の名所では、慣例的に露天商の出店を黙認してきた。暴力団との関係の有無などの実態把握はしておらず、県暴排条例施行を理由とした規制策も検討していない。
担当者は「各公園内にある露店が暴力団と関係あるとの情報はなく、利用者から苦情やトラブルもない」と話す。鶴舞公園(同市昭和区)などは今年も露店が出ており、この担当者は「楽しみにしている人もおり、しばらく静観したい」と話している。
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