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- ID:
- 34514
- 年度:
- 2015
- 月日:
- 1218
- 見出し:
- <これからは新気候体制>(下)温室効果ガス「削減」から「吸収」へ…韓国が期待される訳
- 新聞名:
- 中央日報
- 元URL:
- http://japanese.joins.com/article/839/209839.html?servcode=400§code=400
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 2021年から温室効果ガス排出削減が現実化される気候変動枠組みにより各国が直面する主な課題の1つは大気中の二酸化炭素を吸収して処理することだ。そのために炭素回収・貯蔵(CCS・Carbon Capture and Storage)技術を開発するための競争も盛んだ。この技術は化石燃料の燃焼過程で
出る二酸化炭素を捉えるものだ。商用化には10年がかかると予測される。すでに排出されて大気上に累積した炭素を減らす唯一の方法は山林生態系を利用した吸収だ。
韓国は山林録化の模範国家だ。山林が国土の64%を占める。サッカー場の大きさの樹齢30年の松林は年間10.8トンの二酸化炭素を吸収する。中型乗用車(エネルギー効率2等級基準)3台が1年間に出す二酸化炭素量と同規模だ。しかし、韓国の山林は高齢化の段階に入っている。二酸化炭素
吸収能力も急減している。樹種により差が生じるが中部地方の松は樹齢30年前後でこの能力が落ち始める。1970年代以降に造成された韓国の森林は平均樹齢30年を越えて吸収量が一番旺盛な時期をすぎた。
韓国山林庁によれば2012年に5517万トンだった山林炭素吸収量は2020年には3085万トンに低下する。更に20年後の2040年には489万トンまで落ちる。国立山林科学院気候変化研究センターのイム・ジョンファン林業研究官は「造林後に病虫害予防などの森林管理をして森林を最上の状態で維
持し、樹齢が古くなった木は伐採して木材として活用すべき。このような方式で持続可能な山林経営をしてこそ山林の炭素吸収能力が最大化される」と説明した。
木材は1立方メートル当たり250キログラムの炭素を貯蔵する。その上鉄鋼・コンクリートなど他の素材に比べてはるかに少ないエネルギーで生産が可能だ。木材と比べるとアルミニウムは790倍、鉄鋼は190倍、コンクリートは3.5倍のエネルギーを使う。木で作った燃料である木質ペレットは気候変動条
約で温室効果ガスを排出しない環境に配慮した燃料として奨励している。国際環境団体であるグリーンピースは地球環境のために木材をより少なくではなく、より多く使うことを推奨している。
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